四字熟語

盲管銃創 もうかんじゅうそう
銃弾が体を貫通せず、体内にとどまってできた傷。

 

盲亀浮木 もうきふぼく
非常に出会うことが難しいこと。または非常に珍しいこと。大海に住む盲目の亀が百年に一度海面に浮かんでくる時に海を漂う小さな穴の開いた流木の中に首入れるという寓話(ぐうわ)から。

 

罔極之恩 もうきょくのおん
両親から受けた報いきれないほどの恩のこと。報いることが出来ないほどの限りない恩という意味から。(1級)

 

妄言綺語 もうげんきご
仏教で、でたらめのことを言って、嘘をつくこと。また、そのことば。

 

妄言多謝 もうげんたしゃ
独断と偏見でいい加減な言葉を並べ立てた後に、相手にわびる言葉。手紙などで自分の意見などを包み隠さずに記した手紙の末尾に記して、失礼をわびる言葉。

 

毛骨悚然 もうこつしょうぜん
激しい恐怖を感じて震え上がること。(1級)

 

猛虎伏草 もうこふくそう
英雄は隠れていても必ず世に現れるという意味。虎は草原に伏して身を隠そうとしても、隠すことは出来ないということから。

 

妄想之縄 もうぞうのなわ
自分の身を苦しめる心の迷いのこと。仏教語で、みだらな考えや心の迷いを身体を縛るための縄にたとえたもの。

 

妄談臆解 もうだんおくげ
本人だけの勝手ででたらめな解釈や考え方のこと。

 

妄誕無稽 もうたんむけい
根拠がなにもなく非現実的なこと。

 

孟仲叔季 もうちゅうしゅくき
兄弟姉妹の長幼の順番のこと。長子、次子、三子、四子という意味。伯仲叔季。

 

妄評多罪 もうひょうたざい
他人の文章を批評したあとに、末尾に付記する言葉で、見当外れで無遠慮な批評をわびるという意味。

 

孟母三遷 もうぼさんせん
子どもは周りの影響を受けやすいので、子どもの教育には環境を整えることが大事であるということ。孟子の母親は、孟子への悪い影響を避けるため墓地の近くから市場の近くに引っ越し、さらに学校に近くに引っ越した。その結果、孟子は勉学に励み偉大な儒者になったという故事から。

 

孟母断機 もうぼだんき
物事を途中でやめてしまったり、諦めてしまってはいけないという戒めの言葉。おもに学問のことを指す。孟子が学問を投げ出そうとしたときに、孟子の母親は織り途中の機の糸を切断して「学問を途中でやめることは、この織物と同じようなものだ」と言って戒めたという故事から。

 

網目不疎 もうもくふそ
法が細かいところまで厳しく定められていて抜け道がないこと。法の網の目があらくないという意味の言葉。

 

蒙絡揺綴  もうらくようてい

つる草の類が一面に絡み合い、枝葉が連なり動くこと。


目営心匠 もくえいしんしょう
目ではかり、心の中で考えたくらむ。自分一人で工夫すること。

 

沐雨櫛風 もくうしっぷう
様々な苦労をすることのたとえ。雨に髪を洗われ風に髪をとかすような中で苦労すること。

 

目指気使 もくしきし
言葉を使うことなく目配せや顔つきだけで目下の者を酷使すること。 前漢の貢禹が「卑しい行いをしている者の家が富み栄えていると、目下の者を目配せや顔つきだけでこき使い、それをすぐれたことだとしている」と元帝に上奏したという故事から。

 

黙思口吟 もくしこうぎん
黙って考え込んで、小声で口ずさむこと。

 

目食耳視 もくしょくじし
衣食の本質を忘れて、見た目の贅沢さだけを求めること。

 

目挑心招 もくちょうしんしょう
遊女が客を流し目で誘惑する様子のこと。

 

沐浴斎戒 もくよくさいかい
神仏へのお祈りや神聖な儀式の前に飲食や行動を慎み、水で髪や体を洗い心身を清めること。

 

沐浴抒溷 もくよくじょこん
神仏へのお祈りや神聖な儀式の前に飲食や行動を慎み、水で髪や体を洗い心身を清めること。(1級)

 

文字寸半 もじきなか
少しばかりの金。また、わずかなもの。一文銭の直径が一寸(ひとき)であることから、半銭を"きなか"とも読む。

 

百舌勘定 もずかんじょう
支払いをするときに口先でうまくごまかして、他人にお金を払わせて自分は支払わないこと。または自分が得するようにすること。 百舌と鳩(はと)と鴫(しぎ)が十五文の買い物をしたとき、百舌は鳩と鴫をうまくごまかして、鳩に八文、鴫に七文を支払わせて自分は一文も支払わなくていいようにしたという昔話から。

 

物我一体 もつがいったい
仏教語で他の人と自分が一つになり、他者も自分もない境地のこと。

 

黙契秘旨 もっけいひし
ことばを交わすことなく、秘密にしたままで、互いに了解しあっている考え。

 

物見遊山 ものみゆさん
気軽な気分で見物や遊びに行くこと。

 

茂林脩竹 もりんしゅうちく
青青と生い茂っている林と長く伸びている竹のこと。

 

両刃之剣 もろはのつるぎ
役に立つものでも、使い方を間違えると危険をもたらすことのたとえ。または、大きな利益を得る可能性もあるが、大きな被害を受ける可能性もあること。諸刃之剣。

 

門外不出 もんがいふしゅつ
とても大切な技術や物などを、決して他人に知られないように人に見せ付けたり自慢することなく隠して外に出さないこと。 家の門から外に出さないという意味から。

 

問牛知馬 もんぎゅうちば
関係のない話から始めていって、うまく相手の隠していることを聞き出すこと。 趙広漢の得意とした話術の鉤距術というもので、鉤距は物を引っ掛けて出す道具のこと。馬の値段を知るには、犬や羊、牛と聞いていき、馬の値段を聞いてほかと比較して値段を知るという尋問方法の一つ。

 

門巷填隘 もんこうてんあい
門の前などに大勢の人が集まることの形容。(1級)

 

門戸開放 もんこかいほう
制度や制限をなくして、自由に出入りできるようにすること。門戸を開け放って自由にするという意味から。

 

文殊知恵 もんじゅのちえ
知恵の仏の文殊菩薩のようなすぐれた知恵のこと。

 

悶絶躄地 もんぜつびゃくじ
酷い痛みで転げまわりながら悶えて苦しむこと。(1級)

 

門前雀羅 もんぜんじゃくら
訪ねてくる人が全くいないさびしい様子のこと。頻出語。

 

門前成市 もんぜんせいし
門前市を成す。たくさんの人が集まること。門の前にたくさんの人が集まっていて市場のようになっているという意味から。

 

問鼎軽重 もんていけいちょう
高い権力や地位を持っていると認められている人を軽くみて、取って代わろうとすることのたとえ。または、人の権力や能力を疑って軽くみること。

 

問答無益 もんどうむえき
話し合うことに意味がないこと。議論を終わらせるときに使う言葉。話を続けても、互いに利益になることはないという意味から。

 

問答無用 もんどうむよう
話し合うことに意味が無いこと。話し合っても無駄なため、一方的に話し合いを終わらせるときに使う言葉。

 

問柳尋花 もんりゅうじんか
柳を問い、花を尋ねる。春の景色を楽しむこと。または、色町で遊ぶこと。花や柳を探しながら景色を楽しむということから。または、花や柳を遊女や芸妓にたとえて、花柳界に遊ぶこと。