父為子隠 ふいしいん
父は子のために、子は父のために互いに隠してかばいあうことが人の道であるということ。
布衣之極 ふいのきょく
平民として最高の出世。ふいのきわみ。
布衣之友 ふいのとも
庶民的な付き合いをしている友。身分や地位に関係なく付き合っている友。
布衣之交 ふいのまじわり
身分や地位などにこだわらない、心からの交わり。また、庶民同士、身分の低い者同士の付き合い。出世前の付き合い。
無為不言 ぶいふげん
何もしていなくても、何も言わなくても全てがうまくいくこと。
馮異大樹 ふういたいじゅ
謙虚でおごり高ぶらない人のこと。後漢の将軍馮異は諸将が手柄話をする時には、常にその場を遠ざかり大樹の下に控えていたので、大樹将軍と呼ばれていたという故事から。(1級)
風雨淒淒 ふううせいせい
風や雨が激しく、酷く冷たくて寒い様子。 または、乱世のこと。(1級)
風雨対牀 ふううたいしょう
兄弟が会うこと。 兄弟が仲良く床を並べて、風や雨の音を聴きながら静かに語り合う意から。(1級)
風雲月露 ふううんげつろ
詩興を催す自然の風物のこと。また、実際の生活には役に立たない自然の風物を詠んだだけの詩文のこと。詩文が花鳥風月を詠んで技巧にのみ流れ、社会や人心に何の益もないのをそしった語。
風雲之器 ふううんのき
その人物の器の大きさのこと。
風雲之志 ふううんのこころざし
風や雲を得て竜が天に昇ろうとするように、好機をつかんで功名を立て、出世したいという気持ち。
風鬟雨鬢 ふうかんうびん
風雨にさらされて、苦労しながら仕事に励むこと。(1級)
風岸孤峭 ふうがんこしょう
威厳があり、人と馴れ合わない性格のため、角が立ってしまい孤立していること。(1級)
富貴栄華 ふうきえいが
身分が高く、富み栄えること。
富貴在天 ふうきざいてん
財産とか地位とか言うものは天命、すなわち天の意思で決められたもので、人間の力ではどうにもならないものである、ということ。
風紀紊乱 ふうきびんらん
社会の道徳や規律が乱れること。または、乱すこと。とくに男女交際の節度の乱れをいう。
富貴浮雲 ふうきふうん
富と地位は、浮き雲のようなものである意。人としての道を逸脱して得た富や地位は、はかなく頼りにならないこと。また、名利に無関心で金銭や地位に心を動かされることのないたとえ。
富貴福沢 ふうきふくたく
富んで地位が高く幸せなこと。天が人に与える富貴や恩沢をいう。
富貴福禄 ふうきふくろく
富や身分、幸福。
風魚之災 ふうぎょのわざわい
海上で受ける嵐などの災難のこと。 または、外敵や海賊などによる災いのこと。
富貴利達 ふうきりたつ
富んで身分が高くなること。また、立身出世すること。
風月玄度 ふうげつげんだく
長い期間、会っていない人のことを想うこと。 または、すばらしい人の死を残念に思い、その人のことを思い出すこと。
風言風語 ふうげんふうご
根拠がまるでないうわさ話のこと。
風光明媚 ふうこうめいび
自然の眺めが清らかで美しいこと。また、そのさま。(1級)
風餐雨臥 ふうさんうが
風に吹かれ雨に打たれる。 風雨にさらされて苦労すること。
風餐露宿 ふうさんろしゅく
風の中で食事を取り、露に濡れて宿る。野宿をすること。
風櫛雨沐 ふうしつうもく
風でくしけずり、雨で髪を洗う。苦労を忍んで奔走すること。
風樹之嘆 ふうじゅのたん
子供が孝行をしたいと思うときには、すでに親が死んでいてどうすることもできないという嘆き。
風檣陣馬 ふうしょうじんば
勇ましく意気盛んなことの意。 また、文章や詩句の力強さをいう。
風塵之会 ふうじんのかい
戦争で混乱している世の中のこと。または、社会が不安定で秩序が乱れていること。
風声鶴唳 ふうせいかくれい
おじけづいて、わずかなことにも恐れおののくことのたとえ。(1級)
風前之灯 ふうぜんのともしび
風に吹かれる灯火は今にも消えてしまいそうで、非常に心もとないこと。転じて、ものごとが危険にさらされ心もとない状態のこと。今にも命が失われそうであることのたとえ。また、人生のはかなさ、はかない寿命のたとえ。
風霜高潔 ふうそうこうけつ
清らかに澄んだ秋の景色の形容。風が高い空を吹きわたり、霜が白く清らに降りる意。
風霜之気 ふうそうのき
激しくて厳しい文章に込められている心意気のこと。 風の勢いの強さと霜の厳しい寒さという意味から。
風霜之任 ふうそうのにん
激しくて厳しい文章に込められている心意気のこと。 風の勢いの強さと霜の厳しい寒さという意味から。
風俗壊乱 ふうぞくかいらん
社会のよい風俗や習慣を破壊し混乱させること。また、そういう状態になること。
風俗紊乱 ふうぞくびんらん
秩序・風紀などが乱れること。また、乱すこと。
風波之民 ふうはのたみ
世の評判で左右される人のこと。 風の影響でおきる波のような人という意味から。
風旙之論 ふうはんのろん
結論が出ない議論をすること。風でゆれる旗を見て、一人は風が動いたと言い、他の人が旗が動いたと言って、どちらも譲らずに議論は終わらなかったという故事から。
風木之悲 ふうぼくのかなしみ
風で揺れている木は、木自身が制止したいと思っても風が止まなければ制止できず、思い通りにいかないということから。
風流韻事 ふうりゅういんじ
自然に親しみ、詩歌を作って遊ぶこと。また、詩歌を作ったり、書画を書いたりする風雅な遊びの意。
風流警抜 ふうりゅうけいばつ
上品で洗練されている賢い人のこと。
風流三昧 ふうりゅうざんまい
自然に親しみ、詩歌を作るなどして優雅な遊びにふけること。
風流篤厚 ふうりゅうとっこう
昔の風流の遺風で、後の人が自然に奥ゆかしく誠実で、行ないが手厚いこと。
風林火山 ふうりんかざん
戦いにおける四つの心構えを述べた語。風のように素早く動いたり、林のように静かに構えたり、火のような激しい勢いで侵略したり、山のようにどっしりと構えて動かない意。転じて、物事の対処の仕方にもいう。甲斐の戦国大名・武田信玄の旗指物の文字。
浮雲翳日 ふうんえいじつ
浮雲が太陽の光をさえぎるの意。 転じて、悪人が権力を握って、世相が暗くなること。 また、邪悪な家臣が君主の英明を覆い隠すこと。(1級)
浮雲驚竜 ふうんきょうりょう
筆勢がきわめて自由闊達で勢いがあるさま。りゅうとも。
巫雲蜀雨 ふうんしょくう
巫山の雲と蜀の雨の意。 遠く離れている夫婦が、お互いに相手のことを思いあっていること。(1級)
武運長久 ぶうんちょうきゅう
武人としての命運が長く続くこと。また、出征した兵がいつまでも無事なこと。
浮雲朝露 ふうんちょうろ
頼りなくはかないもののたとえ。また、時の切迫していることの形容。
浮雲之志 ふうんのこころざし
時代の流れに乗り、大きな事を起こそうとする野心のこと。
不易流行 ふえきりゅうこう
いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと。また、新味を求めて変化を重ねていく流行性こそが不易の本質であること。
斧鉞之誅 ふえつのちゅう
重刑または極刑に処せられること。
不壊金剛 ふえこんごう
きわめて堅固で決して壊れないこと。また、志を堅く守って変えないこと。
婦怨無終 ふえんむしゅう
男性からの愛を失った女性は、その怨みをいつまでも忘れることはないということ。
不解衣帯 ふかいいたい
あることに非常に専念すること。衣服を着替えることもせず、不眠不休で仕事に熱中すること。
不学無術 ふがくむじゅつ
学問も無ければ策略も無い。無学無能。
不可抗力 ふかこうりょく
地震,台風などの天災地変のように,有害な結果をもたらすできごとであって,人間の力ではどうにもさからうことのできない力や事態。また法律で、外部から発生した事実で、普通に要求される注意や予防方法を講じても、損害を防止できないもの。
不可思議 ふかしぎ
理解や言葉を超えたこと。思いはかることもできず言葉でも表現できないこと。
浮瓜沈李 ふかちんり
上品で趣きや味わいのある夏の遊び。 瓜を水に浮かべて、すももを水に沈めること。
夫家之征 ふかのせい
定職についていない者に課せられた、中国の周の時代にあった罰金。
浮家泛宅 ふかはんたく
船の中で暮らすこと。 転じて、放浪生活を送る隠者の生活。(1級)
浮花浪蕊 ふかろうずい
これといった長所がなく、どこにでもあるようなもののたとえ。
不刊之書 ふかんのしょ
不朽の名作。いつまでも伝わり続ける書物。
不羈自由 ふきじゆう
何の束縛もなく、自分の意のままに行動すること。
不帰之客 ふきのきゃく
再び帰って来ない旅人。転じて、二度とこの世に生き返らない人。もうよみがえらない人。死者のこと。
不羈之才 ふきのさい(1級)
何物に縛られることなく、自由に発揮される才能、優れた学才をいう。
不羈奔放 ふきほんぽう
何ものにも拘束されず、思いどおりに振る舞うこと。また、そのさま。(1級)
不急之察 ふきゅうのさつ
さほど必要でないことを細かく調べる。
不急之務 ふきゅうのむ
いつかはしなければならないが、特に急ぐ理由のない仕事のこと。
不朽之芳 ふきゅうのほう
永久に朽ちない名誉。
不朽不滅 ふきゅうふめつ
永久に朽ち滅びることがないこと。
俯仰之間 ふぎょうのかん
非常に短い時間のこと。うつむき上を向くだけの間。(1級)
不協和音 ふきょうわおん
意見が分かれ、協調関係が乱れること。
釜魚甑塵 ふぎょそうじん
貧しいため、飯を炊かないので、甑に塵がたまり、釜に魚を生じたという故事から、非常に貧乏で飯も満足に炊くことのできないたとえ。
伏寇在側 ふくこうざいそく
常に自身の身のまわりの注意を怠らず、慎みのある言動をするべきだということ。(1級)
複雑怪奇 ふくざつかいき
事情などが込み入っていて、怪しく不思議なさま。
複雑多岐 ふくざつたき
事情などが入り組んでいて、しかも多方面に分かれて分かりにくいさま。
覆車之戒 ふくしゃのいましめ
前人の失敗を見て同じ失敗を繰り返さないための戒めとすること。
腹心之疾 ふくしんのしつ
命を落とす可能性の高い、非常に危険な病気。または、どうすることも出来ない災害や、大きな障害、手ごわい相手のこと。
腹心之臣 ふくしんのしん
どんな事でも相談する事が出来かつ最も信頼している部下。
覆水不返 ふくすいふへん
覆水盆に返らず。一度起きてしまった事はけっして元に戻す事は出来ない。
福善禍淫 ふくぜんかいん
善行をなす者には幸福が訪れ、不善をなす者には禍が訪れる。
不倶戴天 ふぐたいてん
ともにてんをいだかず。同じ世界で一緒に生きていくことができないほどの深い恨みや憎しみのこと。頻出語。
腹中之書 ふくちゅうのしょ
腹の中に蓄えた書物。晉の郝隆が世間の人が虫干しをして衣装を見せびらかすのを見て、おれは腹中の書の虫干しをするのだと、ひなたに出てあおむけに腹をさらしたこと。
不屈不絆 ふくつふはん
どんな困難にぶつかってもくじけることがなく、何の束縛も受けないこと。
不屈不撓 ふくつふとう
苦労や困難があっても決して諦めることがないこと。
福徳円満 ふくとくえんまん
幸福や財産に恵まれ、満ち足りているさま。
不虞之誉 ふぐのほまれ
思いがけなく得た名誉のこと。
覆負之患 ふくはいのうれい
覆り敗れる心配。舟のひっくりかえる心配。戦いに敗れるおそれ。家運の傾くおそれ。
伏波将軍 ふくはしょうぐん
漢の武帝の時の水軍の将軍の名。後漢の馬援がこの官につけられたので、馬援の呼び名。
腹誹之法 ふくひのほう
口に出さず、心の中で非難したとしても罰するという法律のこと。
伏竜鳳雛 ふくりょうほうすう
才能がありながら機会に恵まれず、力を発揮できない者のたとえ。機会を得ず、まだ世に隠れているすぐれた人物のたとえ。また、将来が期待される若者のたとえとしても用いる。ふくりゅう、とも。
不繋之舟 ふけいのふね
繋がない舟の意味。人の世を超越した心のたとえ。さすらって、定まった居所が無い人のたとえ。
不言実行 ふげんじっこう
黙ってやるべきことをやること。
不言之教 ふげんのおしえ
何もせず、 何も言わないで人々を教え導く。
不言之化 ふげんのか
言葉に出さず、自然に徳によって感化する。
不言之花 ふげんのはな
桃や李を言う。「成蹊」の故事より。
不言不語 ふげんふご
何も言わず、黙っていること。言わず語らず。
不耕不織 ふこうふしょく
生産的な仕事をしないこと。また、そのような身分をいう。武士。田を耕さず、機(はた)を織らない意から。
富国安民 ふこくあんみん
国を豊かにして国民を安心させる。
富国強兵 ふこくきょうへい
国家の経済力を強めて豊かにし、軍事力を高めること。
無骨一辺 ぶこついっぺん
ひたすら無風流なこと。
武骨一辺 ぶこついっぺん
洗練されておらず、風流には程遠いばかりであること。
夫妻判合 ふさいはんごう
夫婦というものは、一つの物にたとえると半分ずつで、両方を合わせて初めて完全になるということ。
夫妻反目 ふさいはんもく
夫婦仲が悪いこと。夫婦が目をそらすの意味。
俯察仰観 ふさつぎょうかん
地面をのぞき込んで、植生や地理を知り、空を仰ぎ見て天文を勉強する。 森羅万象を学ぶこと。(1級)
巫山雲雨 ふざんうんう
男女の交わり、情交のたとえ。
巫山之夢 ふざんのゆめ
男女の交わり、情交のたとえ。
無事安穏 ぶじあんのん
変事もなく、穏やかで安らかなさま。社会や暮らしなどの穏やかな様子をいう。
父子相伝 ふしそうでん
学問や技芸などの奥義を、父から子だけに伝えていくこと。
無事息災 ぶじそくさい
病気や災いなど、心配事がなく、平穏に暮らしていること。また、そのさま。
不失正鵠 ふしつせいこく
物事の要点や急所を正確にとらえること。的をはずさないこと。
付耳之言 ふじのげん
口を相手の耳に付けてこそこそ話をする。という意味から、内緒話。
附耳之言 ふじのげん
附耳の言も千里に聞(きこ)ゆの略。 秘密は漏れやすく、直ぐ広まると言うこと。
不死之薬 ふしのくすり
飲めば死なないという薬。
無事平穏 ぶじへいおん
変わったこともなく穏やかなさま。
不時不食 ふじふしょく
その季節に応じてその季節の物を食べなさいということ。
不惜身命 ふしゃくしんみょう
命や体を惜しむことなく、全力で事に当たること。
俯首帖耳 ふしゅちょうじ
卑屈に人の言うままになる。おとなしく相手の言うままになる。人の意のままになりこびへつらう卑しい態度のこと。俛首とも。(1級)
膚受之愬 ふじゅのうったえ
肌身にしみるような痛切なうったえ。または讒言。(1級)
不召之臣 ふしょうのしん
敬意を払って迎えねばならぬ賢臣。招き寄せることのできかねる賢臣。
不将不迎 ふしょうふげい
過ぎたことをくよくよと悔やんだり、まだ来ない先のことを、あれこれ悩んだりしないこと。去るものを送ったり、来るものを迎えたりしない意から。
不承不承 ふしょうぶしょう
嫌だと思いながらも仕方なく物事を行うこと。不請不請とも。頻出語。
夫唱婦随 ふしょうふずい
夫婦の仲がよいことのたとえ。夫の考えに妻が従うと夫婦関係がうまくいくという考え方から。
不生不滅 ふしょうふめつ
生じもせず、滅びもせず、変化しない真理の本体。
負薪汲水 ふしんきゅうすい
自然の中で質素な生活をすること。 薪を採って谷川の水を汲むということから。
負薪之憂 ふしんのうれい
病気を患っていることを相手にへりくだっていう言葉。
負薪之病 ふしんのへい
たきぎを背負って働いたためにわずらう病気、また病んでたきぎを負うことができない意。 自分の病気をへりくだっていう語。
婦人三従 ふじんのさんじゅう
婦人の従うべき三つの道。未婚の時は父に、嫁に行っては夫に、夫が死ねば子に従う。
婦人之仁 ふじんのじん
非常に小さな、取るに足りない情。
鳧趨雀躍 ふすうじゃくやく
喜んで小躍りすること。(1級)
附贅懸疣 ふぜいけんゆう
こぶやいぼのように、目障りでよけいなもののこと。役に立たない邪魔なもの。附は付とも、懸は県とも、疣は肬とも書く。(1級)
浮声切響 ふせいせっきょう
軽い音声と重々しい響き。声・響き・リズムの軽重や高下をいう。また、古い漢語の平声 ひょうしょう と仄声 そくせい のこと。
不世之材 ふせいのざい
滅多に世に出ない優れた才のある人。
浮石沈木 ふせきちんぼく
石を浮かせ木を沈む。一般大衆の無責任な言論が、道理に反して威力をもつたとえ。
不即不離 ふそくふり
二つのものが近づき過ぎることもなく離れ過ぎることもなく、適度な関係にあること。即かず離れず。
譜代相伝 ふだいそうでん
代代受け継いでその家に伝えること。代代、家系を継ぐこと。
二股膏薬 ふたまたこうやく
そのとき次第でどちらの側にも従うこと。また、その人。定見なく、あっちへついたり、こっちへついたりする節操のない人。
不断節季 ふだんせっき
毎日節季のつもりで、地道でまじめに商売をしていれば、また、借金をせず地道に生活していれば、将来困ることはないということ。
不知案内 ふちあんない
知識や心得がなく、実情や様子が分からないこと。
釜中之魚 ふちゅうのうお
釜の中の魚はやがて煮られるという意から、死の危険がせまっていることのたとえ。
腐腸之薬 ふちょうのやく
うまい食い物や酒。
物我一体 ぶつがいったい
仏教語で他の人と自分が一つになり、他者も自分もない境地のこと。もつがいったい。
物換星移 ぶっかんせいい
世の中が移り変わること。物事は変わり、歳月が過ぎゆく意から。
物議騒然 ぶつぎそうぜん
世の中が騒々しいこと。
物情騒然 ぶつじょうそうぜん
世の中が騒々しいこと。
物是人非 ぶつぜじんぴ
景色は変わらないが、人は違うということ。
仏足石歌 ぶっそくせきか
古代和歌の歌体の一つで,5・7・5・7・7・7の6句38拍からなる形式。
物論囂囂 ぶつろんごうごう
世評がかまびすしいこと。(1級)
不定愁訴 ふていしゅうそ
特定の病気としてまとめられない漠然としたからだの不調の訴え。頭が重い、疲れやすい、食欲がないなど。
釜底抽薪 ふていちゅうしん
釜底の薪を抽(ぬ)く。兵法三十六計の第十九計。問題を根本から解決する。抜本的対策を採る。
不逞之輩 ふていのやから
不満を持っていて、勝手な振る舞いをするもの。
釜底遊魚 ふていゆうぎょ
前途に全く望みなく絶望的な状況のこと。 釜の底に残った僅かの水で泳いでいる魚。煮られる前に死ぬ運命にある。
普天率土 ふてんそつど
天の覆う限り、地の続く限りのすべての地。天下至る所。敷天、溥天とも書く。
普天之下 ふてんのもと
天下,全世界,全国。敷天、溥天とも書く。
不道之道 ふどうのみち
普通にいう道とは異なるが、真理にかなっている道。
不撓不屈 ふとうふくつ
苦労や困難があっても決して諦めることがないこと。(1級)
不同不二 ふどうふじ
同じではないが、また別のものでもない。
不得要領 ふとくようりょう
要領を得ないこと。要点がはっきりしないこと。また、そのさま。
腐敗堕落 ふはいだらく
健全な精神がゆるみ乱れて、品行が悪くなること。品行が悪くなって身をもち崩すこと。
不買美田 ふばいびでん
児孫のために美田を買わず、の略。子孫のために、あえて財産を残さないこと。
不抜之志 ふばつのこころざし
どんな困難や誘惑にも心を動かさず,耐え抜くこと。
舞馬之災 ぶばのわざわい
火事のこと。馬の舞う夢は火災の前触れという故事から。
舞文曲筆 ぶぶんきょくひつ
いたずらに言辞をもてあそび、事実を曲げて書くこと。
舞文弄法 ぶぶんろうほう
法の条文を都合のいいように解釈して、乱用すること。
布韈青蛙 ふべつせいあい
旅をするときに着る服装のこと。(1級)
普遍妥当 ふへんだとう
どんなものにも、どんなときにも適切に当てはまるさま。時間や空間などのどんな条件下でも、すべてのものに共通して当てはまることをいう。
不偏不党 ふへんふとう
主義や思想にこだわることなく、また特定の党に所属することなく、公平で中立の立場をとること。
毋望之人 ぶぼうのひと
禍をまぬがれさせる人。
無妄之福 ぶぼうのふく
考えてもいなかった幸運が突然訪れること。むぼうとも。
毋望之禍 ぶぼうのわざわい
思いがけない災い。むぼうとも。
榑木之地 ふぼくのち
東方にあるという太陽が昇る地。また、一説に日本の異称。「榑」は「扶」とも書く。(1級)
父母之邦 ふぼのくに
ふるさと。生まれ故郷。故国。
不昧不落 ふまいふらく
意志が強く、物欲に惑わされたり、堕落したりしないこと。
不眠不休 ふみんふきゅう
眠ったり休んだりしないこと。休まず事に当たることをいう。
不毛之地 ふもうのち
なにも育たないところ。
蜉蝣一期 ふゆうのいちご
人生の短くはかないことのたとえ。(1級)
不要不急 ふようふきゅう
必要でなく、また急ぎでもないこと。
芙蓉覆水 ふようふくすい
「芙蓉水を覆い、秋蘭は涯(きし)を被(おお)う」芙蓉は蓮の花。夏、蓮の花が水面を覆うように群がり咲く。 四季それぞれの花の咲き乱れるさまをいう。
不埒千万 ふらちせんばん
道理や法から外れていて、非常にけしからぬこと。不届きなこと。(1級)
夫里之布 ふりのふ
古代の税制で、付加税の一種。田税相当額を銭で徴収。
不立文字 ふりゅうもんじ
文字や言葉によることなく、修行を積んで、心から心へ伝えるものだということ。悟りは言葉で表せるものではないから、言葉や文字にとらわれてはいけないということ。
武陵桃源 ぶりょうとうげん
俗世間からかけ離れた平和な別天地、理想郷のこと。
不霊頑冥 ふれいがんめい
頑固で無知なこと。また、そのさま。
無礼千万 ぶれいせんばん
これ以上ないくらい甚だしく無礼であるさま。礼儀を知らないさま。
不労所得 ふろうしょとく
それを得るために労働する必要が無い所得。
不老長寿 ふろうちょうじゅ
老いることなくいつまでも長生きすること。
不老不死 ふろうふし
老いることなく、いつまでも生き続けること。
不惑之年 ふわくのとし
四十歳のこと。
付和随行 ふわずいこう
自分の見識が無く、他の説に賛成して行動すること。
付和雷同 ふわらいどう
自分の考えなどなく、周りの意見にむやみに同調すること。附和とも。
焚琴煮鶴 ふんきんしゃかく
琴を焼いてつるを煮る意で、殺風景なこと。また、風流心のないことのたとえ。
刎頸之友 ふんけいのとも
生死をともにし、首を刎ねられても心を変えないほどの親しい友人。
刎頸之交 ふんけいのまじわり
首を切られても悔いないほど、固い友情で結ばれた交際。心を許し合った非常に親密な交際。(1級)
文芸復興 ぶんげいふっこう
ルネサンスの訳語。14世紀後半、北イタリアではじまり15世紀にかけてヨーロッパ全体に広がった、ギリシャやローマの文化・文芸・学問を学びなおす運動。
紛紅駭緑 ふんこうがいりょく
花と葉が繁茂して、風にひるがえるさま。
分合集散 ぶんごうしゅうさん
分かれたり合わさったり集まったり散ったりすること。
紛更之故 ふんこうのこ
かき乱して改め変えた事柄。
粉骨砕身 ふんこつさいしん
力の限りを尽くして努力したり働いたりすること。
粉骨報効 ふんこつほうこう
非常に骨を折って恩返しをする。
蚊子咬牛 ぶんしこうぎゅう
蚊が牛を咬むの意。痛くも痒くもないことまた、自分の力量を考えずに行動すること。(1級)
文質彬彬 ぶんしつひんぴん
外面の美しさと内面の質朴さが、ほどよく調和しているさま。洗練された教養や態度と、飾り気のない本性が、よく調和しているさま。
文事武備 ぶんじぶび
文と武は両者を兼ね備えなければならず、どちらか一方にかたよってはならないということ。
粉愁香怨 ふんしゅうこうえん
美人が怨み悲しむ姿。
文従字順 ぶんじゅうじじゅん
文章が思いに従ってよどみなく、よく筋が通って分かりやすいこと。文章表現が分かりやすく、文字遣いに無理がなく自然なこと。
粉粧玉琢 ふんしょうぎょくたく
女性の容貌 ようぼう が美しい形容。
紛擾多端 ふんじょうたたん
ごたごた乱れてまとまりがつかないこと。
文章絶唱 ぶんしょうのぜっしょう
きわめてすぐれた詩歌や文章。
粉飾決算 ふんしょくけっさん
不正に会計を操作することで、収支を偽装した虚偽の決算報告のこと。多く利益を過大に見せることで、会社あるいは経営者の信用失墜を防ぐために行われる。
焚書坑儒 ふんしょこうじゅ
宗教、言論、学問などを弾圧すること。秦の始皇帝が政治的な批判を避けるために実用書を除いた書物を全て焼けという命令を出し、それに逆らう儒者を生き埋めにしたという故事から。
文人墨客 ぶんじんぼっかく
詩文や書画などの優雅で趣のある芸術を創作する人のこと。ぼっきゃく、とも。
紛然雑然 ふんぜんざつぜん
様々なものがまとまりなく入り混じっていること。
文恬武嬉 ぶんてんぶき
世の中が平和になり、文官も武官も心安らかに楽しむこと。(1級)
奮闘努力 ふんとうどりょく
力を尽くして戦い努めること。
粉白黛墨 ふんぱくたいぼく
美人のたとえ。 粉白はおしろい、黛墨はまゆずみ。
粉白黛緑 ふんぱくたいりょく
おしろいを白く塗り、まゆずみで青くまゆを引く。化粧をすること。美人。
文武一途 ぶんぶいっと
学問も武道も詰まるところは同じということ。
聞風喪胆 ぶんぷうそうたん
評判やうわさを聞いて、びっくりして肝をつぶすこと。ひどく恐れることの形容。
文武兼備 ぶんぶけんび
学問と武道の両方にすぐれた能力があること。
文武両道 ぶんぶりょうどう
学問と武道のこと。または、学問と武道の両方にすぐれた能力があること。
紛紛聚訴 ふんぷんしゅうそ
ごたごたといろいろなことを訴える。
紛紛擾擾 ふんぷんじょうじょう
ごたごたと乱れる。
忿忿之心 ふんぷんのこころ
怒る心。
蚊虻走牛 ぶんぼうそうぎゅう
小さなものが強大なものを制すること。また、ささいなことが原因となって大事件や災難を引き起こすこと。
蚊虻之労 ぶんぼうのろう
蚊や虻の労力から、取るに足りない技能・労力のこと。
分崩離析 ぶんぼうりせき
人心が君主から離れ、ばらばらになること。また、組織などがくずれて、散り散りばらばらになること。
墳墓之地 ふんぼのち
墓のある土地。特に、先祖代々の墓がある土地。故郷。
文明開化 ぶんめいかいか
科学力や技術力が上がることにより文化が進歩し、生活の水準が上がること。
分憂之寄 ぶんゆうのき
諸国の政務をつかさどった地方官である国司(こくし)のこと。
蚊雷殷殷 ぶんらいいんいん
蚊が多く集まり飛んで、その羽音が雷のようにうるさいさま。
奮励努力 ふんれいどりょく
目標に向かって気を奮い起こし、つとめ励むこと。
分路揚鑣 ぶんろようひょう (ひょうは環境依存文字で金偏鹿れんが。)
それぞれの道を進むこと。力量に差がない者が、それぞれの地位を占めていること。