四字熟語

大安吉日 たいあんきちじつ
陰陽道で、旅行・結婚など物事を行うのに最も縁起のよいとする日。「大」は「だい」、「吉日」は「きちにち」「きつじつ」「きつにち」などとも読む。

 

大隠朝市 たいいんちょうし

悟りを開いた真の隠者は、山中ではなく人の多い街中で超然と生活しているという意味。

 

太液芙蓉  たいえき(の)ふよう
美人の顔のたとえ。

 

大快人心 たいかいじんしん
世間の人を痛快な気分にさせること。主として、悪人や悪事などが厳しく糾弾されたときに用いられる。

 

大海撈針 たいかいろうしん
海の底に落ちた一本の針をすくい上げるという意から、非常に困難なこと、ほぼ実現不可能なこと。

 

大廈高楼 たいかこうろう
大きく高い建物のこと。それらが立ち並んでいる様子。また、豪壮な建物のこと。

 

大喝一声 だいかついっせい
大きなひと声でしかりつけること。また、その声。

 

大廈棟梁 たいか(の)とうりょう
国の重要な任務を担う人材のこと。
 
大寒索裘 たいかんさくきゅう
準備や対策を前もってせずに、何かが起きてから慌てること。

 

大願成就 たいがんじょうじゅ

大きな望みがかなえられること。神仏に願ったことがそのとおりになること。「大」は「だい」とも読む。

 

対岸火災 たいがんのかさい
自分には関係がなく、なんの苦痛もないこと。

 

大器小用 たいきしょうよう
大きな器を小さなことに用いるということから、大人物につまらない仕事をさせること。すぐれた才能の持ち主でありながら、低い地位にしか用いられないこと。人材の用い方が当を得ていないことのたとえ。

 

大器晩成 たいきばんせい
鐘や鼎カナエのような大きな器は簡単にはできあがらない。人も、大人物は才能の表れるのはおそいが、徐々に大成するものである。才能がありながら不遇である人に対する慰めの言葉としても用いる。頻出語。

 

大義名分 たいぎめいぶん
人として、また、臣として国家や君主に対して守るべき道理・本分や節義。ある行為のよりどころとなる正当な理由や道理。

 

大義滅親 たいぎめっしん
君主や国家に報いるという大義のためには親兄弟をも顧みないということ。 個人の恩愛や義理は犠牲にするということ。

 

大逆無道 たいぎゃくむどう
理や人の道を甚だしく踏みはずした行為。罪悪の甚だしいこと。後に、君主や親を殺すことをいう。「大」は「だい」、「無道」は「ぶどう」「ぶとう」とも読む。

 

対牛弾琴 たいぎゅうだんきん
牛に対して琴を弾いて聞かせる意から、何の効果もなく無駄なこと。愚かな人に深遠な道理を説いて聞かせること。せっかくの好意や努力が無駄に終わること。

 

耐久之朋 たいきゅうのとも
長く心がわりのしない友情のこと。 耐久は価値や友情が長く保つ意。

 

大驚失色 たいきょうしっしょく
非常に驚き恐れて、顔色が青ざめること。

 

堆金積玉 たいきんせきぎょく
莫大 ばくだい な富を集めること。金銀珠玉を積み上げる意から。

 

大衾長枕 たいきんちょうきん
元は夫婦仲がよいという意味の言葉であったが、玄宗皇帝が、息子兄弟が仲良く寝られるように大きな布団と長い枕を作らせた故事から、兄弟の仲がよいこともいうようにもなった。

 

大桀小桀 たいけつしょうけつ
残虐な王や為政者のこと。桀は殷の紂王と並んで、暴君の代名詞になっている夏王朝の桀王のこと。

 

大月小月 たいげつしょうげつ
一ヶ月の日数が三十一日ある「大の月」とそれより少ない「小の月」のこと。 一年は「大の月」と「小の月」から成っているという意味。

 

戴月披星 たいげつひせい
夜明け前から夜遅くまで、精一杯働くこと。

 

体元居正 たいげんきょせい
善徳を心にとどめて、正しい立場に身をおくこと。

 

大賢虎変 たいけんこへん
すぐれた賢者が、時の流れに合わせて、日々自己変革すること。 または、すぐれた統治者の制度変革によって、古い制度が新しくてより良い制度に改められること。

 

大言壮語 たいげんそうご
自分の力以上の大きなことを言うこと。また、その言葉。頻出語。

 

滞言滞句 たいげんたいく
言葉にばかりこだわっていて、生きた真実が理解できないこと。

 

太羹玄酒 たいこうげんしゅ
味のついていない肉汁( 太羹 )とただの水( 玄酒 )のこと。 あっさりしていて、少しも面白味の無い形式的な文章の例え。(1級)

 

大巧若拙 たいこうじゃくせつ
極めて巧みなものほど、少し見ただけでは粗雑に見えるということ。 または、極めて優れた技量の持ち主は、逆に不器用に見えるということ。

 

大公無私 だいこうむし
個人的な意見をはさむことなく、公平な立場を貫くこと。

 

体国経野 たいこくけいや
都市や田畑の区画を決めて、それにあわせて国を運営すること。 「体」と「経」はどちらも区分するという意味。

 

大悟徹底 たいごてってい
大悟して何らの煩悩迷妄を残さないこと。すべての迷いを打ち破り、煩悩を離れて悟りきること。

 

大材小用 たいざいしょうよう
優れた人物につまらぬ仕事をさせる、貴重な人材のつかいどころを誤ること。

 

大才晩成 たいさいばんせい
偉大な人は歳をとってから頭角をあらわすようになること。

 

泰山圧卵 たいざんあつらん
強い者が弱い者を圧倒することのたとえ。または、さまざまなことを苦労することなく成し遂げることのたとえ。

 

泰山鴻毛 たいざんこうもう
きわめて重いものと、きわめて軽いものとを対比して述べた言葉。重要さが非常に違うこと。

 

泰山府君 たいざんふくん
中国の泰山の神。道教で人の寿命・福禄 ふくろく をつかさどる神とされる。仏教と習合し十王の一人に数えられ、閻魔 えんま 王の太子とも、その書記ともいう。

 

泰山北斗 たいざんほくと
泰山と北斗星。転じて、その道で最も世に仰ぎ尊ばれる人。泰斗。頻出語。

 

泰山之安 たいざんのやすき
泰山の安きに置く、の略。物事をどっしりと安定させる。

 

大山鳴動 たいざんめいどう
大山鳴動して鼠一匹の略。前ぶれの騒ぎばかりが大きくて、実際の結果の小さいことのたとえ。頻出語。

 

泰山梁木 たいざんりょうぼく
立派で優れている人物のこと。

 

大死一番 だいしいちばん
自我を一切捨てて仏道に身をささげること。転じて、死んだ気になって精いっぱいやること。

 

大慈大悲 だいじだいひ
一切衆生の苦を取り除き、楽を与える広大無辺な慈悲。特に、観世音菩薩(ぼさつ)の広大な慈悲。また、観世音菩薩。

 

大樹将軍 だいじゅしょうぐん
将軍、または征夷大将軍の異称。

 

大樹美草 だいじゅびそう
大きな木の下には、その陰になるために美しい草は生えないということ。 転じて、立派な人物がすでにいるために、昇進の道が閉ざされてしまっている場所では、よい人材が育たないことのたとえ。

 

対症下薬 たいしょうかやく
病状に応じて薬を処方すること。問題点を確認したうえで、有効な解決方法を講ずることのたとえ。

 

対牀風雪 たいしょうふうせつ
友人と一晩中隣同士の寝床の中で語り明かすこと。

 

対牀夜雨 たいしょうやう
兄弟関係や友人関係が良好で、仲むつまじいことのたとえ。夜、雨の音を聞きながら、兄弟が寝台を並べて仲よく眠るという意味から。

 

大所高所 たいしょこうしょ
個々の細部にとらわれない大きな観点のこと。偏見や私情を捨てた広い視野をいう。

 

大処着墨 たいしょちゃくぼく
大事なところから墨をつける意。絵や文章を書くに当たって、まず最も大事なところを押さえてから筆をおろすこと。最も大切なポイントを押さえて物事を行うたとえ。

 

大人虎変 たいじんこへん
すぐれた賢者が、時の流れに合わせて、日に日に自己変革すること。または、すぐれた統治者の制度変革によって、古い制度が新しくてよりよい制度に改められること。

 

大信不約 たいしんふやく
約束をしなければ守られないようなことは、本当の信頼関係とはいえないということ。または、信義のない約束は、約束としての意味を持たないということ。

 

大声疾呼 たいせいしっこ
大声で激しく叫ぶこと。

 

太盛難守 たいせいなんしゅ
勢力が大きくなると、それを維持するのが難しくなること。 すぐれているものは、すぐれている部分が原因で滅びやすいということから。


泰然自若 たいぜんじじゃく
ゆったりと落ち着いて平常と変らないさま。頻出語。


大千世界 だいせんせかい

仏語。三千大千世界の一。中千世界を千集めたもので、仏の教化の及ぶ範囲の意に用いる。


頽堕委靡 たいだいび
身体や気力が、次第に崩れ衰えること。

 

大沢礨空 だいたくらいくう (らいは環境依存文字で壘-土/石。)

大小がひどくかけ離れていること。

 

大胆不敵 だいたんふてき
大胆で敵を敵とも思わないこと。おじ恐れないこと。頻出語。


黛蓄膏渟 たいちくこうてい
水面が非常に静かなさま


大智如愚 だいちじょぐ
真の知恵者は思慮深くて、利口ぶったりしないので、一見すると愚者のように見えるものである。


大智不智 だいちふち
本当に優れた人はそれを表に出さず、一見無知のように見せるということ。


大同小異 だいどうしょうい
大体は同様であるが、小部分だけが異なっていること。大変似ていること。似たりよったり。頻出語。


大同団結 だいどうだんけつ
いくつかの団体・政党などが、共通の目的に向かって、小さな意見の違いを越えて一つにまとまること。


大道不器 たいどうふき
聖人の行う大いなる道は、限られた物しか盛ることのできない器とは異なり、広く大きな作用を発揮することができるものであるということ。


大貉小貉 だいばくしょうばく
文化程度の低い野蛮人のような為政者のこと。(1級)


大兵肥満 だいひょうひまん
大きなからだで太っていること。また、そのような人。


台風一過 たいふういっか
台風が通り過ぎたあと、空が晴れ渡りよい天気になること。転じて、騒動が収まり、晴れ晴れとすること。


大腹便便 だいふくべんべん
太って腹が出ている。太鼓腹をしている。


体貌閑雅 たいぼうかんが
姿かたちが落ち着いて上品なさま。


大法小廉 だいほうしょうれん
すべての上下の臣が皆忠義で善良であること。大臣は法を守り、小臣は清く正しく、国家に対して忠節を尽くすこと。臣下の心得をいう。


退歩返照 たいほへんしょう
すべて境(環境)にとらはれているこころを,それではいけないと引き戻す。


戴盆望天 たいぼんぼうてん
二つのことを一度に実現させるのは無理だということ。


大味必淡 たいみひったん
本当においしい食べ物は味が淡白であることから、淡白なものこそ真にすぐれており、好まれるものだということ。濃厚な味は一時的に好まれても長続きはせず、淡白な味はいつまでも好まれるという意。


大名鼎鼎 たいめいていてい
名声が高いこと。


大欲非道 たいよくひどう
たいへん欲が深く、道理にはずれて非人情なさま。


帯厲之誓 たいれいのちかい
功労のあった臣下の家は、国王の名において末永く絶やさせないという誓い。(1級)


大牢滋味 たいろうのじみ
粗食に慣れているものは,すばらしいごちそうの味がわからない。いやしい人間には高尚なことは理解できないことのたとえ。


対驢撫琴 たいろぶきん
おろかなものに対して、ものの道理を説いても無意味であることの例え。 ろぱに向かって琴を爪弾くの意。(1級)


大惑不解 たいわくふかい
大いに迷い惑って、疑問がなかなか解けないこと。理解に苦しむこと。


多岐亡羊 たきぼうよう
(逃げた羊を追ううち、道が幾筋にも分れていて、羊を見失った故事から) 学問の道があまりに多方面に分れていて真理を得がたいこと。転じて、方針が多すぎてどれを選んでよいか迷うこと。頻出語。


惰気満満 だきまんまん
意欲が見られなくて、全くやる気がないさま。 怠け心が一杯でやる気がなく、だらけた状態。 また、そういう気分が満ち満ちているさま。


濯纓濯足 たくえいたくそく
時世の良し悪しに応じて、身の振り方を変えること。世の成り行きに応じて進退すること。


択言択行 たくげんたくこう
善悪の区別をつける必要のない言行の意で、すべて道理にかなった立派な言行のこと。また、選択された言葉や行い。


託孤寄命 たくこきめい
父に死なれ、幼くして即位した君主の補佐を頼み、国政をゆだねられる重臣のこと。国の大事を信頼してまかせること。また、それができる人のこと。


度徳量力 たくとくりょうりき
自分の徳を量り、信望や力量を確かめ、事に当たること。身のほどを知ること。為政者が人々に信頼される人格と、政治を行う能力をもっているかどうか推し量ること。りょうりょく、とも言う。


拓落失路 たくらくしつろ
十分な地位を得られず、出世の道が絶たれること。


濁流滾滾 だくりゅうこんこん
濁った水が勢いよく大量に流れる様子。(1級)

 

踔厲風発 たくれいふうはつ (たくは環境依存文字で足偏に卓。)

議論がうまく風のように早く口から出ること。


多言数窮 たげんすうきゅう
おしゃべりしすぎると、失言したり言葉に詰まることも多い。 おしゃべりは慎め、という教え。たごん、とも読む。


多恨多情 たこんたじょう
感じやすい気持ちをもっているために、恨みや悔い、悲しみに思うようなことも多いこと。また、そのさま。


他言無用 たごんむよう
内密の話題について「他の人に言い漏らしてはならない」と述べる言い回し。たげん、とも読む。


他山之石 たざんのいし
他人の良くない言行や批評を参考にして、自分の人格を磨くのに役立てること。


多士済済 たしせいせい
人格の優れた立派な人物が多くいる様子。


多事多端 たじたたん
仕事が多くてたいへん忙しいさま。


多事多難 たじたなん
事件や困難が多いさま。


多種多様 たしゅたよう
種類が多く、さまざまであること。また、そのようなさま。


打成一片 たじょういっぺん
一切のことを忘れてある事柄に徹底すること。だじょう、とも読む。


多情多感 たじょうたかん
感情が豊かで、物事に感じやすいこと。また、そのさま。


多情多恨 たじょうたこん
感じやすいために、うらんだり悔やんだりする気持ちの多いこと。また、そのさま。


多生之縁 たしょうのえん
きわめて因縁が深いこと。 人と人との関係はこの世に生まれ出る前からの深い因縁によるもので、 どんな出会いも大切にしなくてはならないという仏教的な考え方。


多情仏心 たじょうぶっしん
人や物事に対して情の多いことが、仏の慈悲の心であるという意。また、情が多く移り気だが、無慈悲にはなれないこと。


多銭善賈 たせんぜんこ
銭の多い者はうまく商売する。条件のよい者は成功しやすいことのたとえ。(1級)


打草驚蛇 だそうきょうだ
草をたたいてその奥にいる蛇を驚かす意から、あるものを懲らしめることによって、他のものに警告するたとえ。後に、よけいなことをして、かえってつまらない災難を受けるたとえ。


多蔵厚亡 たぞうこうぼう
財物をたくさん貯えることは、必ず巨大な損失につながる意。欲が深いと人間関係が駄目になって、やがては財物ばかりかすべてを失ってしまうというたとえ。


達人大観 たつじんたいかん
広く道理に通じた人は、物事の全体を見極めるので、判断を誤ることがない。


奪胎換骨 だったいかんこつ
骨を取り換え胎盤を奪い取って、自分のものとする意から。換骨奪胎。

 

脱兎之勢 だっとのいきおい
逃げ出す兎のように、行動の素早いたとえ。


他人行儀 たにんぎょうぎ
他人に対するように、うちとけないこと。また、そのさま。

 

蛇蚹蜩翼 だふちょうよく (ふは環境依存文字で虫偏に付。)

互いに持ちつ持たれつの関係にあること。蛇が歩くときは蚹(うろこ)で歩く。だから蚹は『オレが歩いているのさ』、と言うかも知れぬ。しかし、蛇がなければうろこが動くわけがない。また蝉の羽は『オレが飛んでやってるのさ』というかも知れぬが、蝉がいて初めて羽が動くのだから、蝉が羽ばたかせているとも言える。どっちがどっちだかわからないし、そんなもの、知ろうとも思わない、という荘子の語から。


多謀善断 たぼうぜんだん
よく考えて、物事を上手にさばき処置すること。


他力本願 たりきほんがん
自分の力でなく、他人の力によって望みをかなえようとすること。


暖衣飽食 だんいほうしょく
暖かい衣服を着、腹いっぱい食べること。物質的に何の不足もない満ち足りた生活。頻出語。


断崖絶壁 だんがいぜっぺき
垂直に切り立った、大変険しい崖。


断鶴続鳧 だんかくぞくふ
生れつきの自然のあり方に手を加え損なうこと。


短褐穿結 たんかつせんけつ
貧しい人や卑しい人の着る衣服。貧者の粗末な姿の形容。


弾丸雨注 だんがんうちゅう
弾丸が雨の降り注ぐような激しさで飛んでくること。


貪官汚吏 たんかんおり

貪欲な高級官僚と汚職をする下級役人(=「吏」)。もともと、個別の役人ではなく腐敗した制度一般を批判するときに用いる言葉。不正を行い、私利私欲を貪り、私腹を肥やす役人のことにも用いる。 代議士に適用される場合もある


弾丸黒子 だんがんこくし
きわめて狭い土地のたとえ。黒痣とも書く。

 

弾丸之地 だんがんのち
極めて狭い、ちっぽけな土地。


断簡零墨 だんかんれいぼく
ちょっとした書き物や、きれぎれになった書き物。文書の断片。

 

断機之戒 だんきのいましめ
孟子の母が、孟子が学業半ばで帰ってきたとき、織っていた機の糸を断ち切って、学問を途中でやめることはこのようなものだと戒めたという故事。

 

断金之交 だんきんのまじわり
金属(鉄)をも断ち切るほどの強い友情に支えられた交わり。「断金」は心を同じくすれば金属をも断つという意味。

 

断琴之交 だんきんのまじわり
厚い友情によって結ばれた親密な交わりのこと。琴の名手の伯牙(はくが)が、自分の琴を分かってくれた親友の鍾子期(しょうしき)の死後、琴の糸を断ち切って二度と弾くことはなかったという故事から。


談言微中 だんげんびちゅう
面と向かってはっきりとは言わず、それとなく遠回しに人の急所や弱点などをつく話しぶりのこと。


男耕女織 だんこうじょしょく
男女それぞれに天から与えられた自然の職分のこと。

 

断港絶潢 だんこうぜっこう (こうは環境依存文字でシ黄。)

他から孤立した辺鄙なところのこと。

 

談虎色変 だんこしきへん

実際に体験した者だけが、本当のことを知ること。虎に襲われたことのある人は、虎という言葉を聞いただけで恐ろしさで顔色が変わるという意味。


箪食壺漿 たんしこしょう
自分たちを救ってくれた軍隊を歓迎すること。食べ物・飲み物を用意し、軍隊を歓迎すること。また広く、歓迎することをいう。


箪食瓢飲 たんしひょういん
わずかな食料で、貧苦に甘んじて学問に励むこと。また、粗末な食事のたとえ。


単純明快 たんじゅんめいかい
複雑でなく分かりやすいさま。


断章取義 だんしょうしゅぎ
書物や詩を引用するときなどに、その一部だけを取り出して自分の都合のいいように解釈すること。


淡粧濃抹 たんしょうのうまつ
美しい女性の容貌や装いのこと。「沫」とも書き、「ばつ」とも読む。


丹書鉄契 たんしょてっけい
天子が功臣に与えた、鉄に朱で書いた誓文 せいもん のこと。


断薺画粥 だんせいかくしゅく
貧乏に耐えて勉学に励むこと。(1級)

 

袒裼裸裎 たんせきらてい (ていは環境依存文字で衣偏に呈。)

衣服を脱ぎはだかになること。転じて、はなはだ無礼なこと。

 

団雪之扇 だんせつのおうぎ
男の愛を失った女、男に顧みられなくなった女のたとえ。班婕妤の故事から。


胆戦心驚 たんせんしんきょう
恐怖で恐れおののくこと。また、臆病 おくびょう なこと。


単槍匹馬 たんそうひつば
他人の助けを借りることなく、一人で行うこと。一本の槍を片手に一頭の馬で敵陣に突入すること。


胆大心小 たんだいしんしょう
大胆でいて、しかも細かな注意を払うさま。

 

断腸之思 だんちょうのおもい
はらわたがちぎれるほどの悲しみや苦しみ。


談天雕竜 だんてんちょうりゅう
弁舌や文章などが広大で見事なこと。彫とも書き、りょうとも読む。


単刀直入 たんとうちょくにゅう
遠回しでなく前置きなしに、いきなり本題に入り要点をつくさま。一本の刀を持ち、ただ一人で敵陣に切り込む意から。


断悪修善 だんなくしゅぜん
悪を断ち切り、善を修行すること。だんあく、とも読む。


断髪文身 だんぱつぶんしん
髪を短く切り刺青を入れる意で、当時の中国から見て野蛮な風習のこと。


耽美主義 たんびしゅぎ
道徳功利性を廃して美の享受・形成に最高の価値を置く西欧の芸術思潮。


貪夫徇財 たんぷじゅんざい
欲深いものは、金のためならなんでもするということ。


単文孤証 たんぶんこしょう
わずか一片の文章による、ただ一つの証拠。非常に薄弱な証拠のたとえ。短文とも書く。


短兵急接 たんぺいきゅうせつ
出し抜けに行動をしかけてくることや、せっかちに迫ってきて結果を出そうとすること。


断編残簡 だんぺんざんかん
一部が欠けて不完全な書き物。


端木辞金 たんぼくじきん
納得のいかない金は受け取らないということ。


胆勇無双 たんゆうむそう
くらべものにならないほど大胆で勇気があること。


断爛朝報 だんらんちょうほう
切れ切れになって、続き具合がわからない朝廷の記録のこと。(1級)

 

探卵之患 たんらんのうれい
親鳥が留守中に巣から卵を取られる心配をいい、自分の拠点を襲われることへの恐れを意味する。


探驪獲珠 たんりかくしゅ
竜の顎の下を探って、貴重な玉を手に入れること。 転じて、危険を冒して大きな利益を得ること。(1級)


短慮軽率 たんりょけいそつ
考えが浅く、軽々しく行動すること。


湛盧之剣 たんろのけん
静かに澄み切った黒い剣。(1級)


談論風発 だんろんふうはつ
いろいろな意見が活発にかわされること。