四字熟語


気韻生動 きいんせいどう
絵画や書画などの芸術作品に、生き生きとした気品や高貴な風格が感じられること。

 

気宇壮大 きうそうだい
気がまえ、度量や発想などが人並みはずれて大きく立派なこと。頻出語。

 

疑雲猜霧 ぎうんさいむ
周囲の人々の疑惑や嫉妬が、雲や霧がかかっているかのように晴れないこと。(1級)

 

帰依三宝 きえさんぽう
仏門に入り、仏教徒になること。三宝は仏・法・僧。 この三つを信じることから仏教は始まる。

 

気炎万丈 きえんばんじょう
燃え上がる炎のように、他を圧倒するほどの意気込みのこと。

 

既往不咎 きおうふきゅう
すんでしまったことを咎めだてしないこと。(1級)

 

祇園精舎 ぎおんしょうじゃ
釈迦が説法した寺の名前。祇樹給孤独園を略して祇園。

 

機会均等 きかいきんとう
教育、雇用、医療などで社会的活動から除外されないように差別を廃止しようとする考え。

 

貴介公子 きかいこうし
身分の高い家柄の男子。公達。

 

奇怪千万 きかいせんばん
いつもとは違っていて物凄く不気味なこと。または、酷く礼儀や道理にはずれていること。

 

棄灰之刑 きかいのけい
刑罰がきわめて厳酷なこと。かつて灰を道に捨てただけで手を切られるという刑罰があったというように、犯した罪は軽いのに、罰がはなはだ重いことをいう。

 

機械之心 きかいのこころ
偽りたくらむ心。策をめぐらす心。機械は巧妙な構造の器具。転じて、巧知。偽り。企み。

 

奇貨可居 きかおくべし
奇貨は珍しい財貨。珍しいものだから、いま買っておけば後日利益を得られようとの意から、得難い機会だから、これをうまく利用しなければ損だ、というたとえ。戦国末期に呂不韋が、趙の人質になった秦の王子を援助し、後に利用した故事から。きかかきょ。

 

帰家穏座 きかおんざ
長らく放浪していた者が、故郷の自分の家に帰って身も心も落ち着く。転じて仏教では、人間が本来自分に備わっている仏性に立ち帰って安住すること。

 

奇貨可居 きかかきょ
奇貨居く可し。絶好の好機は逃さずに、うまく利用しなければならないというたとえ。珍しい物品は貯えておいて価値が上がった後に売ること。戦国末期に呂不韋が、趙の人質になった秦の王子を援助し、後に利用した故事から。

 

亀鶴之寿 きかくのじゅ
長生き。亀は万年鶴は千年にあやかったもの。

 

騎鶴揚州 きかくよくしゅう
やりたいことを、一気に全部やろうとすること。

 

葵花向日 きかこうじつ
ひまわりの花、日に向かう。夏の点景。熱い太陽に向かって咲き誇るひまわりの姿に託した言葉。

 

琪花瑤草 きかようそう
仙境にあるといわれる美しい花と草。

 

揮汗成雨 きかんせいう
流れる汗をふるい落とすと、その汗がまるで雨のように降りかかるさま。

 

鬼瞰之禍 きかんのわざわい
良い出来事には邪魔が入りやすいことのたとえ。または、富み栄えているときに付け上がっていると、周りから妬まれて災いを受けることのたとえ。富裕な家に災いを下そうとして、邪鬼が隙を狙っているという意味から。(1級)

 

危機一髪 ききいっぱつ
一つ間違えれば重大な危機にさらされるという瀬戸際のこと。髪の毛一本ほどの近くまで、危機が迫っているということから。また、たった一本の髪の毛で、非常に重い物を引き上げるという意味から。頻出語。

 

奇技淫巧 きぎいんこう
快楽だけを求めた不必要な技や度を越した技巧のこと。

 

奇奇怪怪 ききかいかい
常識では理解できない不思議なさま。非常に怪しく不思議なさま。

 

騏驥過隙 ききかげき
一瞬の出来事のこと。または、時の経過が非常に速いことのたとえ。戸の隙間の向こう側を駿馬が走り抜けるほんのわずかな時間という意。元は人の命のはかなさや短さを嘆いた言葉。(1級)

 

煕熙攘攘 ききじょうじょう
人が多くて活気のある様子。または、多くの人々がにぎやかに行き交う様子。

 

奇奇妙妙 ききみょうみょう
非常に奇妙なこと。

 

危急存亡 ききゅうそんぼう
危険が切迫して存続するか滅びるか、生き残れるか死ぬかの瀬戸際のこと。

 

箕裘之業 ききゅうのぎょう
祖父から受け継いだ仕事のこと。弓作りの職人の子は箕を作ることからはじめ、鍛冶屋の職人の子は裘を作ることからはじめ、祖父の家業を受け継ぐ準備をするという故事から。

 

起居挙動 ききょきょどう
ふだんの動作。また、日常の生活。

 

崎嶇坎軻 きくかんか
不遇で世渡りに大変苦労すること。(1級)

 

規矩準縄 きくじゅんじょう
物事や行為の標準・基準になるもののこと。手本。きまり。「規」は円を描くときに使うコンパス。「矩」は長さを測るための指矩(さしがね)。「準」は水平を測るための水準器。「縄」は直線を引くための墨縄(すみなわ)のこと。

 

詭計多端 きけいたたん
悪知恵がよく働き、人をだます計略をたくさんもっていること。

 

危言覈論 きげんかくろん
正しいと思う主張について激しく議論を戦わせること。(1級)

 

危言危行 きげんきこう
言葉と行動を清く正しくすること。または、言葉と行動を厳格にすること。

 

貴顕紳士 きけんしんし
身分高く、教養や品位がある男子のこと。

 

棄甲曳兵 きこうえいへい
戦いに負け、あわてて逃げるさま。

 

跂行喙息 きこうかいそく
虫や鳥など生き物すべて、全生命体。(1級)

 

規行矩歩 きこうくほ
心や行動がしっかりとしていて正しいこと。または、昔の法則や規則にこだわり、融通がきかないこと。規はコンパス、矩差し金。

 

鬼哭啾啾 きこくしゅうしゅう
悲惨な死に方をした者の浮かばれない亡霊の泣き声が、恨めしげに響くさま。転じて恐ろしく不気味な気配が漂い迫りくるさま。(1級)

 

気骨稜稜 きこつりょうりょう
自分の信念を曲げずに、厳正に貫こうとする態度のこと。

 

旗鼓堂堂 きこどうどう
軍隊の隊列などがきちんと整っていて、威厳のある様子のこと。または、文筆の勢いが盛んなことの形容。

 

騎虎之勢 きこのいきおい
一度勢いがついてしまうと、途中でやめることが出来ないということ。 虎に乗った者は、降りると虎に食べられてしまうので、乗り続けるしかないという意味から。

 

奇策縦横 きさくじゅうおう
人の意表をついた奇抜なはかりごとを、思いのままに行うこと。

 

奇策妙計 きさくみょうけい
他の人の思いつかないような奇抜ですぐれた計略。

 

箕山之志 きざんのこころざし
世間での名声と利益を捨て、世間との接触を避けて信念を守ろうとすること。 伝説上の人物の許由と巣父が、世間での名声を嫌い、信念を守るために山でひっそりと生活したという故事から。

 

箕山之節 きざんのせつ
世俗から引退して、自分の節操、意志を守ること。

 

起死回生 きしかいせい
どうすることもできないような危機的状況を一気に好転させること。もとは、医術の高さを表現するときに用いられていた言葉。頻出語。

 

窺伺傚慕 きしこうぼ
様子をうかがい、これにならって真似をすること。

 

旗幟鮮明 きしせんめい
はたじるしがあざやかではっきりしていること。転じて、態度・主義・主張などがはっきりしていること。(1級)頻出語。

 

貴耳賤目 きじせんもく
耳を貴び目を賤しむ。他人から聞いたことを信じ込み、自分の目で見たことを信じないこと。または、現在を軽視して、過去の出来事を重視すること。

 

疑事無功 ぎじむこう
信じることができずに、疑いながら行動しても、よい結果が期待できないこと。 一度やると決めたことは、迷うことなくやる遂げるべきであるという戒めの言葉。

 

綺繻紈袴 きじゅがんこ (がんは環境依存文字で糸偏に丸。)
富貴な家の子息、貴族の子弟。(1級)

 

貴珠賤蚌 きしゅせんぼう
貴重な真珠も、もとは汚い二枚貝(蚌)の中から出るということ。優れた人物や賢者が、貧賎の境遇から生まれ出るたとえ。

 

鬼出電入 きしゅつでんにゅう
目にも止まらない速さで現れて消えること。または、奔放で出没を予想できないこと。鬼神のように自在で、稲妻のように速く出没するという意味から。神出鬼没 。

 

貴種流離 きしゅりゅうり
高貴な生まれの人が他国をさすらって、苦難や恋などの苦楽を経験して帰国すること。物語の類型で貴種流離譚という。

 

希少価値 きしょうかち
少なくて珍しいために生じる価値。

 

起承転結 きしょうてんけつ
漢詩で、絶句の構成の名称。第1の起句で内容を歌い起し、第2の承句で起句を承け、第3の転句で詩意を一転し、第4の結句で全体を結ぶ。起承転合。4コマ漫画などにも転用。転じて、物事や文章の順序・組立・構成。頻出語。

 

机上空論 きじょうのくうろん
理論的ではあるが、実際に行うことが不可能な考えや意見のこと。状況や状態などを一切考慮せずに、理論だけを考えたために、実現することが出来ない計画や議論という意味から。

机上之論 きじょうのろん
理論的ではあるが、実際に行うことが不可能な考えや意見のこと。状況や状態などを一切考慮せずに、理論だけを考えたために、実現することが出来ない計画や議論という意味から。

 

喜色満面 きしょくまんめん
嬉しそうな表情が顔全体に溢れ出ている様子。

 

疑心暗鬼 ぎしんあんき
疑心暗鬼を生ずの略。疑心が起ると、ありもしない恐ろしい鬼の形が見えるように、何でもないことまでも疑わしく恐ろしく感ずる。頻出語。

 

鬼神敬遠 きじんけいえん
敬遠のフォアボールと同じ。尊敬はするけれど、あまり近寄らない、という心構え。転じて、敬うように見せかけ、実は嫌って寄せつけないこと。

 

杞人天憂 きじんてんゆう
必要のない心配をすること。古代中国の紀の国の人が、天が崩れて落ちてきたらと考え、心配していたという故事から。 「杞憂」という言葉は、この言葉を略したもの。(1級)


杞人之憂 きじんのうれい
無用な心配。取り越し苦労。杞憂。古代中国の紀の国の人が、天が崩れて落ちてきたらと考え、心配していたという故事から。

 

気随気儘 きずいきまま
勝手気ままに振る舞うこと。また、そのさま。

 

既成概念 きせいがいねん
広く社会で認められ,通用している概念。あることがらについて、社会的に広く使われている大体の意味や内容、考え方のこと。

 

規制緩和 きせいかんわ
主に経済を発展させるために、産業や経済に関する制限を廃止したり、緩めたりすること。

 

既成事実 きせいじじつ
すでに成立していて、たくさんの人に知れ渡り、認められている事実や物事のこと。

 

希世之雄 きせいのゆう
この世のものとは思えないほどすぐれた英雄。稀世之雄とも書く。

 

覊紲之僕 きせつのぼく
主君の旅の共をする人のこと。従者や随行者のことを謙っていう言葉。覊絏之僕とも書く。(1級)

 

巍然屹立 ぎぜんきつりつ
人並みはずれてすぐれている人のこと。または、山や建物が一際高く立っていること。(1級)

 

貴賤上下 きせんじょうげ
身分や階級、地位の高い人と低い人。または、それらの人たち全てのこと。似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。

 

貴賤老若 きせんろうにゃく
年齢や身分に関係なく、全ての人たち。

 

奇想天外 きそうてんがい
普通では思いもよらない奇抜なこと。またそのさま。

 

箕帚之妾 きそうのしょう
掃き掃除をする下女のこと。人の妻となることの謙遜語。「箕帚」はチリ取りとほうきのこと。

 

帰巣本能 きそうほんのう
動物がどこにいても自分の巣に帰えりつくことが出来る、生まれた時から持っている能力。

 

帰属意識 きぞくいしき
何らかの集団やコミュニティに所属していると感じること。

 

気息奄奄 きそくえんえん
息も絶え絶えで、今にも死にそうなさま。息をする力も弱く、今にも止まりそうな様子。転じて、広く事物などが今にも滅びそうな様子をいう。

 

機知奇策 きちきさく
その場に応じて働く才知による奇抜なはかりごと。

 

吉日良辰 きちじつりょうしん
縁起のよい日。「きちじつ」は「きちにち」「きつじつ」「きつにち」とも読む。

 

機知縦横 きちじゅうおう
その場に応じて働く才知を、思いのままに発揮すること。

 

吉祥悔過 きちじょうけか きっしょうかいか
吉祥天を本尊としてまつり、罪を懺悔して国家の安泰や作物の豊穣を願い、毎年正月に行われる法会。

 

機杼一家 きちょいっか
文学や著作で、独自の構想や文章を編み出し、一家を成すことをいう。機杼は機(はた)を織る時横糸をくぐらせる杼(おさ)のこと。織り物は杼の用い方ひとつで錦ともなるということから出たたとえ。

 

吃喝嫖賭 きっかつひょうと
食べること、酒を飲むこと、女性と遊ぶこと、賭博すること。四道楽。

 

鞠躬尽瘁 きっきゅうじんすい
国のために命を懸けて尽くすこと。(1級)

 

吉凶禍福 きっきょうかふく
よいこととわるいこと。幸福と不孝。

 

佶屈聱牙 きっくつごうが (ごうは環境依存文字で敖の下に耳。)
文章や字句が堅苦しくて難解なこと。また、そのさま。詰屈聱牙とも書く。(1級)

 

亀甲獣骨 きっこうじゅうこつ
亀の甲羅や牛や鹿の骨。殷代には多く卜占のためこれに文字を刻んだ。一番古い漢字の用例で亀甲獣骨文字、甲骨文字、甲骨文という。

 

吉光片羽 きっこうへんう
わずかに残る昔の文物。優れた遺品のたとえ。もともとは神話の中に出てくる神馬のわずかな毛のこと。

 

吉祥善事 きっしょうぜんじ
めでたい良いこと。

 

橘井杏林 きつせいきょうりん
医者に対する敬称。

 

橘中之楽 きっちゅうのたのしみ・きっちゅうのらく
将棋や囲碁をする楽しみのこと。大きなみかんの実を割ると、中に二人の老人がいて、囲碁を打って楽しんでいたという故事から。

 

喜怒哀楽 きどあいらく
喜びと怒りと悲しみと楽しみ。さまざまな人間感情。

 

木戸御免 きどごめん
芝居、見せ物などにただで入れること。

 

肌肉玉雪 きにくぎょくせつ
白く美しい女性の肌を言い表す言葉。純白で美しい雪のように白い肌という意。

 

帰馬放牛 きばほうぎゅう
戦争が終わって平和になることのたとえ。または、二度と戦争をしないことのたとえ。戦争のための馬や牛を野性にかえすという意味から。殷の紂王を討ち取った周の武王が、戦争で使った馬を崋山の南で放ち、牛を桃林の野に放って二度と戦争に用いないことを示した故事から。

 

驥服塩車 きふくえんしゃ
すぐれた能力を持った人が、能力に見合わない低い地位にいたり、誰でも出来るような仕事をさせられること。は一日で千里走るとされるすぐれた馬に塩を運ぶための車を引かせるということから。(1級)

 

鬼斧神工 きふしんこう
人の技術とは到底思えないような素晴らしい技術で作られた作品のこと。鬼神が斧をふるって作ったような、神が細工を施したような作品という意味から。神業や名人芸のことをいう。

 

季布一諾 きふのいちだく
確実に果たしてもらえると信じられる約束。楚の季布は一度約束を交わすと、確実にそれを果たしたという故事から。

 

亀文鳥跡 きぶんきょうせき
亀の甲の模様と鳥の足跡。ともに文字の起源。

 

帰命頂礼 きみょうちょうらい
頭を地に着けて仏を敬って拝むこと。または、心の底から仏に帰依すること。

 

喜名多怨 きめいたえん
名を喜ぶものは必ず怨み多し。名誉を喜び、地位を欲しがる人は、人から恨みを受け易い。

 

鬼面嚇人 きめんかくじん
見た目の威力だけで人を脅すこと。

 

鬼面仏心 きめんぶっしん
恐ろしい顔をだが、性格は穏やかなこと。または、そのような人のこと。

 

亀毛兎角 きもうとかく
この世にあり得ないもの、実在するはずがない物事のたとえ。「兎角・とかく」「兎に角・とにかく」の当て字はこの語からだが、この字を当てる意味は無い。

 

逆取順守 ぎゃくしゅじゅんしゅ
道理に背いたやり方で天下を取った後は、道理を守って国を治めること。古代中国、殷の湯王は夏の桀王から、周の武王は殷の紂王から、それぞれ武力を使って天下を奪い取り、その後は文事に則ったやり方で政治を行い、聖天子と呼ばれたという故事から。

 

客塵煩悩 きゃくじんぼんのう
外から思いがけずにもたらされる心の迷いや欲望のこと。仏教の言葉で、煩悩は心の中に初めから存在するわけではなく、外からきた旅人の衣服についている塵のように、思いがけず心に付着するものであるという意味から。

 

脚踏実地 きゃくとうじっち
足が地に付いて、着実に進む。危なげがなく、しっかりしているさま。仕事ぶりが堅実で真面目なこと。

 

脚下照顧 きゃっかしょうこ
まず自分の本性をよくよく見つめよ。真理を外にではなく、自己自身の内に求めよ。転じて、他に向かって理屈を言う前に、まず自分の足元を見て自分のことをよく反省すべきこと。頻出語。

 

牛飲馬食 ぎゅういんばしょく
まるで牛や馬の飲み食いのように多量に飲食すること。鯨飲馬食。

 

旧雨今雨 きゅううこんう
昔からの友人と最近親しくなった友人。

 

窮猿投林 きゅうえんとうりん
困っている状況の時には、えり好みする余裕はないということ。または、貧しいときは職を選んでいる余裕は無いということ。逃げ場の無い状況に追い込まれた猿が、林の中に飛び込んでも、捕まるための枝を選ぶ余裕はないという意味から。東晋の李充が言った言葉とされ、貧しかった李充は将軍の参謀に薦められたが、それでは生活が成り立たないと判断して、報酬は多いが地位の低い地方官になったという故事から。

 

窮猿奔林 きゅうえんほんりん
追い詰められた猿はどの木へでもよじ登って身の安全をはかるように、生活に窮した者は就職するに際して、地位や給料、仕事の内容など、とやかく言わないこと。

 

九夏三伏 きゅうかさんぷく
夏の一番暑い時期のこと。九夏は夏の季節の九十日間。三伏は初伏、中伏、末伏のこと。 夏至以降の三回目の庚の日を初伏、四回目の庚の日を中伏、立秋の後の最初の庚の日を末伏という。

 

救火揚沸 きゅうかようふつ
火に油を注ぐこと。害悪をますますひどくするたとえ。目的と手段がちぐはくで、かえって逆効果になるたとえ。

 

救患分災 きゅうかんぶんさい
うれいを救い、災いを分かつ。共同して災難を防ぎ、助け合うこと。

 

旧慣墨守 きゅうかんぼくしゅ
従来のやり方を踏襲し、しきたり通りにやっていくこと。守りの堅固なことを「墨守」という。

 

牛鬼蛇神 ぎゅうきだしん
不思議で怪しい作風や作品。または、容姿が醜い人や卑しくゆがんだ性格の人のたとえ。牛鬼は牛頭人身、蛇神は人頭蛇身、どちらも容姿や心が醜いことから。

 

牛驥同皁 ぎゅうきどうそう (そうは環境依存文字で白十。)
賢者が愚者と同一の待遇を受けるたとえ。賢者が粗末に扱われるたとえ。また、賢者と凡人が混じるたとえ。足ののろい牛と一日に千里を走る駿馬 しゅんめ が、一緒の飼い葉桶(皁)の餌を食べる意から。(1級)

 

九牛一毛 きゅうぎゅうのいちもう
九頭の牛の群れにおける1本の毛。すなわち、大量のものの中のほんの僅かな部分、取るに足らない量。

 

汲汲忙忙 きゅうきゅうぼうぼう
ものすごく忙しいこと。

 

求魚縁木 きゅうぎょえんぼく
木に縁りて魚を求む。手段が不適切な場合には、決して目的を達することができないというたとえ。

 

九棘三槐 きゅうきょくさんかい
政界の最高幹部のこと。九棘は九郷の別称、三槐は三公の別称。周の時代に、君主が朝廷の庭の三公の位置を示す場所に槐の木を植え、九郷の場所を示す場所に棘の木を植えていたということから。(1級)

 

鳩居鵲巣 きゅうきょじゃくそう
他人の地位や成功を横取りすること。または、嫁いできた女性が夫の家をわが家とすることのたとえ。巣作りが得意な鵲の巣に鳩が住み着くという意味。(1級)

 

鳩形鵠面 きゅうけいこくめん
飢えて痩せている人の様子。鳩のように腹がくぼんでいて胸が出ている体格に、白鳥のように頬がこけている意味から。

 

泣血漣如 きゅうけつれんじょ
深い悲しみで涙が流れ続けること。泣血は涙が涸れて出なくなり、血の涙を流すこと。

 

急功近利 きゅうこうきんり
功を急いで目前の利益を求める。目先の利益を追って、はやく業績をあげようとすること。

 

躬行実践 きゅうこうじっせん
自らの意思で実際に行動、実行してみること。口だけではなく、実際にやってみることの大切さをいう言葉。(1級)

 

九皐鳴鶴 きゅうこうのめいかく
深い谷底で鳴いても,鶴の声は天に聞こえる。賢人は身を隠しても,その名声は広く世間に知れ渡るというたとえ。

 

救国済民 きゅうこくさいみん
国や世の中を救い、人々を苦しみから救うこと。

 

九国二島 きゅうこくにとう
西海道のこと。天長元年以降、九国と、壱岐・対馬の二島から成るために呼ばれた。

 

丘山之功 きゅうざんのこう
偉大な功績を譬えて言った言葉。 丘や山のように大きな功績の意味。 またそういう丘や山は小さな石や岩の積み重ねからできているように、大きな功績は、無数の小さな功績が積み重なって大きな功績になったということ。

 

泣斬馬謖 きゅうざんばしょく
泣いて馬謖を斬る。 大きな目的を達成するために、私情を挟まず法に従って、愛する者も捨て去ること。 諸葛孔明が、命に背いて敗北した馬謖を、涙ながらに処刑したという故事より。 (1級)

 

九山八海 きゅうざんはちかい
世界の中心にある須弥山とその周辺にあるといわれる、山海の総称。全世界。

 

窮山幽谷 きゅうざんゆうこく
人里離れた山中の仙境。

 

九死一生 きゅうしいっしょう
危ういところで奇跡的に助かること。ほとんど死を避けがたい危険な瀬戸際で、かろうじて助かること。

 

貴遊子弟 きゆうしてい
王侯貴族の子弟。貴遊は上流。

 

宮車晏駕 きゅうしゃあんが
天子が崩ずること。(1級)

 

九重五舎 きゅうじゅうごしゃ
「九重」は昔中国で王城の門を幾重にも作ったことから皇居・宮中など内裏の諸殿舎の総称、「五舎」は昭陽舎・淑累舎・飛香舎・凝花舎・襲芳舎をいう。
 
窮愁著書 きゅうしゅうちょしょ
志を得ず苦境に悩んでいる賢人が、書を著してその志を吐露すること。

 

牛溲馬勃 ぎゅうしゅうばぼつ
つまらないものや、役に立たない無用なもののたとえ。(1級)

 

鳩首凝議 きゅうしゅぎょうぎ
人々が集まり、額を寄せ合って熱心に相談すること。

 

牛首馬肉 ぎゅうしゅばにく
見かけと実質とが一致しないこと。 民衆が思い通りにならないことを嘆いた主君を晏嬰が例えを出して戒めた故事から。

 

九儒十丐 きゅうじゅじっきゅう
中国、宋・元の時代に、儒者を賤しめて人間の分類の十棟の第九番目に儒者をおき最下等に乞丐(乞食)を当てた。一宮、二吏、三僧、四道、五医、六工、七猟、八民、九儒、十丐(鄭所南集)。

 

急所弱所 きゅうしょじゃくしょ
そこを攻められると生命にかかわるような弱点。

 

九仞一簀 きゅうじんいっき
仕事が完成する寸前の最後の努力の大切さをいう。また仕事を完成するために重ねる一つ一つの努力。「簀」は土を入れて運ぶ竹篭の類で「一簀」はもっこ一杯の土。功虧一簀・一簀之功。 

 

九仞之功 きゅうじんのこう
九仞の功を一簀に虧く。多年の努力が僅かなことで不成功に終わることのたとえ。九仞の築山(つきやま)も最後の一簀(もっこ。畚)の土がなければ完成しないこと。

 

救世済民 きゅうせいさいみん
世の中を救い、人々を苦しみから助けること。

 

弓旌之召 きゅうせいのめし
高官に採用されること。士を招くには弓、大夫を招くには旗で招くことからいう。

 

弓折矢尽 きゅうせつしじん
弓折れ矢尽きる。武器が底をつき戦力を失うこと。万策尽きてどうにもならなくなるたとえ。

 

旧染汚俗 きゅうせんおぞく
古くからしみついている悪い習慣。

 

弓箭之士 きゅうせんのし
弓矢を持った兵士。

 

求全之毀 きゅうぜんのそしり
わが身を修養して完全にしようと思ってすることが、かえって、思いがけない悪口を人から受けること。


窮鼠噛猫 きゅうそごうびょう
窮鼠猫を噛む。追い詰められた鼠は猫に噛みつく。弱者でも窮地に追い込まれれば、必死で強者に反撃するというたとえ。禽困覆車。

 

旧態依然 きゅうたいいぜん
昔のままで少しも進歩や発展がないさま。

 

急竹繁弦 きゅうちくはんげん
音楽の音がやかましいこと。

 

急竹繁糸 きゅうちくはんし
音楽の音がやかましいこと。

 

旧調重弾 きゅうちょうじゅうだん
古い調子を再び奏でること。相変わらずの話を繰り返す、陳腐な理論や主張を蒸し返すたとえ。

 

九腸寸断 きゅうちょうすんだん
はらわたがずたずたに断ち切られるほど、つらく悲しい。断腸の思い。

 

窮鳥入懐 きゅうちょうにゅうかい
窮鳥 懐に入れば猟師も殺さずの略。追い詰められて逃げ場を失った人が救いを求めてきたときは,どんな事情があっても助けてやるのが人の道であるということ。


九鼎大呂 きゅうていたいりょ
貴重な物や重要な地位や名声などのたとえ。軽重を問われた鼎や鐘。

 

旧敵宿怨 きゅうてきしゅくえん
以前からの敵に対する積もり積もった恨み、怨念。

 

急転直下 きゅうてんちょっか
形勢が急に大きくかわって、事件などが一気に決着に向かうこと。頻出語。

 

牛刀割鶏 ぎゅうとうかっけい
取るに足りない小さなことを処理するのに、大げさな方法を用いるたとえ。小さな物事を裁くのに、大人物や大げさな方法・手段などは必要ないということ。また、それらを戒めた語。

 

弓道八節 きゅうどうはっせつ
弓道の基本。弓を射る動作や方法は、古来より「七道」と称し、七節に分けて説明されているが、これに精神面の「五味(目付け・引込み・伸合い・ ... また「支那射法(審・コウ・匀・軽・注)」と呼ばれる「五法」も存在するが、近代では前述「七道」に「残身(心)」を加えた「弓道八節」が基本になっている。

 

旧套墨守 きゅうとうぼくしゅ
古いしきたりや方法などを固く守ること。また、古いしきたりなどにとらわれて融通のきかないこと。

 

窮途之哭 きゅうとのこく
貧しくて困窮した悲しみ。(1級)

 

窮途末路 きゅうとまつろ
苦しい境遇や困難から逃げることが出来ない様子。または、そのような状態で困り果てること。

 

窮年累世 きゅうねんるいせい
自分の一生から孫子の代までも。窮年は人の一生涯。累世は子々孫々の意。

 

窮年累代 きゅうねんるいだい
自分の一生から子孫代代にいたる。窮年は一世代。累代は子孫代代をいう。

 

弓馬槍剣 きゅうばそうけん
弓術・馬術・槍術・剣術。広く、武芸一般。

 

弓馬之間 きゅうばのかん
弓を射、馬をはせる所。戦場。

 

吸風飲露 きゅうふういんろ
仙人などの清浄な暮らしのこと。人間の食べている五穀を食べずに、風を吸い露を飲んで生活する意から。

 

朽木糞牆 きゅうぼくふんしょう
精神の腐敗した人のたとえ。手の施しようのないものや、役に立たない無用なもののたとえ。また、腐った木には彫刻できないし、腐りくずれた土塀は上塗りができないように、精神の腐敗した人は教育しがたいことのたとえ。(1級)

 

朽木糞土 きゅうぼくふんど
朽ちた木は彫刻できず、腐った壁は塗りかえができない。精神のくさった人間は教育のしようがないことにいう。

 

牛歩戦術 ぎゅうほせんじゅつ
議会などで審議引き延ばしのため、投票などの際にのろのろと行動すること。

 

窮余一策 きゅうよのいっさく
苦し紛れに考え出した一つの企て。 困りきってどうしようもないときに思いついた一つの策略。

 

丘里之言 きゅうりのげん
世間でよくいわれる言葉。俗諺。里俗の言。

 

汲流知源 きゅうりゅうちげん
結果から原因を推定すること。下流の水から川の源の状況を知る。 

 

急流勇退 きゅうりゅうゆうたい
官職などをいさぎよく、きっぱりと辞めること。船が急流中で勇敢にさっと引き返すように、仕事の調子のいいうちに、機を見て辞職する意から。

 

挙案斉眉 きょあんせいび
が夫に礼儀を尽くし尊ぶたとえ。また、夫婦が互いに礼儀を尽くし尊敬して、仲がよいたとえ。膳を眉の高さまで挙げて、両手でうやうやしくささげ持つ意から。

 

強悪強善 きょうあくきょうぜん
悪人であればあるほど悔い改めた時に善人になること。

 

挙一反三 きょいちはんさん
一つのことを示されると三つまで悟れる。一を聞いて十を知る。理解力が優れていること。

 

恐悦至極 きょうえつしごく
この上なく喜ぶことを表す、畏まった表現。相手に対して、敬意をこめて感謝の意を述べる際などに用いられる。

 

矯枉過直 きょうおうかちょく
曲がったものを直そうとして力を入れすぎ、反対方向にまげてしまうという意。 やりすぎのあまり、かえって新たに好ましくない事態をもたらしてしまうこと。(1級)

 

跫音空谷 きょうおんくうこく
寂しい山中に響く足音。寂しく暮らしているときの思いがけない訪問やうれしい便りのたとえ。

 

尭階三尺 ぎょうかいさんじゃく

質素な宮殿や住居、生活のこと。古の聖王である堯の宮殿の階段が三尺の長さであったことから。


教学相長 きょうがくあいちょうず

教えたり学んだりして知徳を助長発展させる。人を教えることは自分の修行にもなること。

 

矯角殺牛 きょうかくさつぎゅう
角を矯めて牛を殺す。角を切ってしまったために却って牛を殺してしまうこと。転じて、わずかな傷や欠点を直そうとして、却って行き過ぎてそのものをだめにしてしまうこと。

 

鏡花水月 きょうかすいげつ
長く続かずに消えてしまいやすい幻のたとえ。または、詩文などの作品から感じ取ることができ、言葉では表すことができないほどの深い味わいのこと。水に映る月と鏡に映る花という意味で、目で見ることは出来るが、実際に手に取ることが出来ないもののこと。

 

強幹弱枝 きょうかんじゃくし
中央政府に権力を集中させて、地方の権限を抑え弱めるたとえ。幹たるべき中央政府を強くし、枝たるべき地方政権を弱くする意から。

 

仰観俯察 ぎょうかんふさつ
地面をのぞき込んで、植生や地理を知り、空を仰ぎ見て天文を勉強する。 森羅万象を学ぶこと。(1級)

 

澆季溷濁 ぎょうきこんだく
人情が薄く風俗の乱れた世。道徳風俗の軽薄な時代。末世。澆世。澆末。(1級)

 

恭喜発財 きょうきはつざい
「金が儲かりますように」という意。中国の新年の挨拶。

 

澆季末世 ぎょうきまっせ
道義の衰え乱れた末の世。末世。季世。(1級)

 

兢兢業業 きょうきょうぎょうぎょう
つつしみおそれるさま。(1級)

 

恐恐謹言 きょうきょうきんげん
れながらつつしんで申し上げるという意の語。手紙文の結びに記して,敬意を表す。

 

狂喜乱舞 きょうきらんぶ
思わず小躍りするほど大いに喜ぶこと。手の舞い足の踏む所を知らず。欣喜雀躍。歓天喜地。

 

胸襟秀麗 きょうきんしゅうれい
考え方や心構えが正しく立派なさま。

 

胸襟担白 きょうきんたんぱく
気持ちが率直で、あっさりしていること。態度に表裏がないようす。

 

恐懼感激 きょうくかんげき
ありがたさに恐れ謹み、深く感じ入って心が奮い立つこと。(1級)

 

僑軍弧進 きょうぐんこしん
官軍のない軍隊が単独で進みゆくことから、助けも無く孤立して事を行うこと。

 

薑桂之性 きょうけいのせい
年老いてますます剛直なことのたとえ。また、特有の性質は簡単には変わらないたとえ。(1級)

 

教外別伝 きょうげべつでん
仏の悟りは経文に説かれるのではなく、心から心に直接伝えられることをいう。 以心伝心、拈華微笑。不立文字。

 

狂言綺語 きょうげんきご
道理に合わない言と,巧みに飾った語。無いことを装飾して言い表したつくりごと。転じて、虚構や文飾の多い小説・物語・戯曲などを卑しめていう語。(1級)

 

凶険無道 きょうけんむどう
よこしまで道徳に背く悪い行い。

 

恐惶謹言 きょうこうきんげん
手紙の末尾に用いる語。恐れかしこまり、つつしんで申し上げる意。相手に敬意を表す語。恐惶敬白。頓首敬白。(1級)

 

恐惶敬白 きょうこうけいはく
手紙の末尾に用いる語。恐れかしこまり、つつしんで申し上げること。

 

強硬手段 きょうこうしゅだん
障害・困難・反対を押し切って、強引に行うこと。穏やかでない手段。

 

匡衡壁鑿 きょうこうへきさく
貧しい生活をしながら勉学に励むこと。苦学のたとえ。匡衡は幼い頃家庭が貧しく灯火の油を買うことができなかったため、壁に穴を開け隣家の明かりで勉学に励んだという故事から。(1級)

 

尭鼓舜木 ぎょうこしゅんぼく
為政者は人民の諫いさめの言葉をよく聞くべきことのたとえ。また、広く人の善言をよく聞き入れるべきことのたとえ。帝尭の設けた太鼓・敢諫の鼓と帝舜の立てた木札・誹謗の木の意から。

 

驚魂動魄 きょうこんどうはく
心を驚かし、魂を動かす。はっとして大きなショックを受けること。

 

教唆煽動 きょうさせんどう
教えそそのかして他人に行動させること。また、法律上では他人に不法行為の実行を決意させること。

 

峡山超海 きょうざんちょうかい
山を小脇に抱えて海を飛び越える。とてもできることではないが、不可能に挑戦する気迫の意もある。

 

仰事俯畜 ぎょうじふちく
恭しく仰いで奉仕し、俯いて養う。 両親に航行し、妻子を養うという意。(1級)

 

驕奢淫逸 きょうしゃいんいつ
贅沢にふけり、淫らに走ること。(1級)

 

行住坐臥 ぎょうじゅうざが
行くことと止ることと坐ることと臥すこと。日常の起居動作をいう。頻出語。

 

拱手傍観 きょうしゅぼうかん
事に際し、腕を組んでわきで見ているだけで何もしないこと。(1級)頻出語。

 

喬松之寿 きょうしょうのじゅ
長命・長寿の意味。喬は王子喬、松は赤松子で、ともに不老不死の仙人。

 

彊食自愛 きょうしょくじあい
食欲が無くても努めて食事を取って体を大切にすること。

 

強食弱肉 きょうしょくじゃくにく
弱い者が強い者のえじきになること。強い者が弱い者を思うままに滅ぼして、繁栄すること。

 

挟書之禁 きょうしょのきん
蔵書禁止の命令。秦の始皇帝が、学識者の口をふさぐため、焚書坑儒とともに断行した政策。漢の恵帝の四年に至ってようやく解禁になったという。

 

強臣大族 きょうしんたいぞく
勢力の強大な家来や豪族。

 

驚心動魄 きょうしんどうはく
魂を揺さぶり驚かすほどの感動を呼ぶこと。(1級)

 

協心戮力 きょうしんりくりょく
心と力を合わせて、互いに協力して物事に取り組むこと。(1級)

 

矯生慣養 きょうせいかんよう
甘やかされて育つこと。過保護な育て方。「矯」はなよなよとして可愛らしい、「慣養」は養い慣らすこと。

 

共存共栄 きょうぞんきょうえい
二つ以上のものが対立することなく互いに助け合い、共に栄えること。

 

兄弟弟子 きょうだいでし
兄と弟のような関係の門人。師を同じくする学生同士。

 

凶多吉少 きょうたきっしょう
悪いことが多く、よいことが少ない。事の先行きが思わしくない、見通しの暗いこと。

 

胸中成竹 きょうちゅうのせいちく
仕事に着手する前に、見通しをつけ、準備を整えておくこと。

 

仰天長嘆 ぎょうてんちょうたん
天を仰ぎ長いため息をついて嘆くこと。

 

驚天動地 きょうてんどうち
天を驚かし地を動かす。 世間をひどく驚かすこと。頻出語。

 

仰天不愧 ぎょうてんふき
仰いで天に愧ず。心にやましいことがなければ、天に対して恥じることはないということ。(1級)

 

共同一致 きょうどういっち
二人以上が力や心を合わせること。

 

共同戦線 きょうどうせんせん
本来、主義や主張の異なる二つ以上の団体などが、共通の目的に対して作る、協力する態勢や組織。

 

尭年舜日 ぎょうねんしゅんじつ
聖帝であるとされる尭舜の時代であるかのような穏やかな日々。

 

狂悖暴戻 きょうはいぼうれい
道理に反するほどに狂おしく、乱暴であること。

 

強迫観念 きょうはくかんねん
払いのけようとしても強く浮かんでくるいやな考え。繰り返ししつこくあたまにこびりついている考えや、衝動(急になにかをしたくなる)や、イメージ(映像や声など)で、不安や恐怖、不快感を引き起こすもの。

 

器用貧乏 きようびんぼう
なまじ器用なために、あれこれと気が多く、また都合よく使われて大成しないこと

 

尭風舜雨 ぎょうふうしゅんう
為政者の仁徳が、国の隅々に風や雨のように行き届いて、よい政治が行われ、人々が平和な生活を楽しむさま。

 

驕兵必敗 きょうへいひっぱい
思い上がった軍隊は必ず敗れるということ。(1級)

 

嚮壁虚造 きょうへききょぞう
根拠もないのに、むやみにありもしない物、または情況を作り出すこと。(1級)

 

興味索然 きょうみさくぜん
興の尽きるさま。関心がなくなりおもしろくないさま。また、おもしろ味のないさま。

 

興味津津 きょうみしんしん
興味が尽きないさま。非常に興味が引かれるさま。頻出語。

 

興味本位 きょうみほんい
面白いか面白くないかだけを判断の基準にすること。興味があるだけ面白そうと言うだけで他になんの利害も無く関わること。

 

狂瀾怒濤 きょうらんどとう
荒れ狂う大波のように、狂い乱れて手のつけようがない情勢。(1級)頻出語。

 

協力一致 きょうりょくいっち
同じ目的のために大勢の人が心を一つにし、事を行なうこと。また、人々が力を合わせ、助け合っていくこと。

 

協力同心 きょうりょくどうしん
力と心を合わせ、一緒になって目的達成のために努力すること。組織やグループが能力と意欲を結集するさま。

 

梟盧一擲 きょうろいってき
思い切ってさいころを投げる。大勝負に出ることのたとえ。

 

虚往実帰 きょおうじっき
師などから無形の感化や徳化を受けるたとえ。行くときは何も分からずに空っぽの心で行って、帰るときには充実して、十分に満足している意から。

 

去華就実 きょかしゅうじつ
外面的華美に走ることなく、実質的 ・本質的な意味における人間性の豊かさに価値を置き、内面の充実に努めること。

 

拒諌飾非 きょかんしょくひ
いさめの言葉や忠告を受け入れずに、自分の過ちを取り繕うこと。

 

挙棋不定 きょきふてい
物事を行うのに一定の方針がないまま、その場その場で適当に処理するたとえ。また、物事を行うのになかなか決断できないことのたとえ。本来は、碁石を手に持ち上げたものの、打つところがなかなか決まらない意。

 

虚気平心 きょきへいしん
感情をなくして心を落ち着けること。心をむなしくして平静にすること。また、その心境。

 

虚虚実実 きょきょじつじつ
互いに相手の腹をさぐり合い、力の限りに策略を尽して争う様。互いに相手の隙を伺い、堅固な所を避けて攻めること。また、虚実を強めた言葉として何が本当で何が嘘なのかわからない混沌としている様子にも用いる。

 

局外中立 きょくがいちゅうりつ
戦争をしている国のどちらの見方にもならず、援助もしないこと。

 

曲学阿世 きょくがくあせい
学問の真理にそむいて時代の好みにおもねり、世間に気に入られるような説を唱えること。真理を曲げて、世間や時勢に迎合する言動をすること。頻出語。

 

曲曲回顧 きょくきょくかいこ
曲がるたびごとに、後ろを振り向いて見る。

 

曲肱之楽 きょくこうのたのしみ
清貧に安んじて道を行い楽しむこと。枕もなく肘を曲げてそれを枕とするような貧しい暮らしの中にある楽しみ。

 

玉砕瓦全 ぎょくさいがぜん
玉が美しく砕けるように、名誉や忠義を重んじて、いさぎよく死ぬことと、瓦のようなつまらないものになっても、むだに生き延びること。人は節義のためには潔く死ぬべきで、不名誉なまま生きながらえるべきでないのか、何が何でも生きながらえるべきなのか。玉と砕けるか瓦で全うするか。

 

極惨極毒 きょくさんきょくどく
きわめてむごたらしく苦しめること。

 

旭日昇天 きょくじつしょうてん
朝日が昇るように、勢力の盛んなこと。

 

曲水流觴 きょくすいりゅうしょう
曲がりくねっている小さな川の上流に、酒の入った杯を浮かべ、自分の前を流れていってしまう前に詩を作って、杯の酒を飲むという風流な遊びのこと。曲水の宴。(1級)

 

玉石混淆 ぎょくせきこんこう
すぐれたものとつまらないものとが入りまじって区別がないこと。(1級)頻出語。

 

玉石同匱 ぎょくせきどうき
宝玉と石ころを同じ箱に詰める意で、賢者も愚か者も同じように扱うこと。(1級)

 

玉石同砕 ぎょくせきどうさい
善悪・賢愚の区別なくすべて滅び、なくなるたとえ。宝玉と石ころがともに砕け、なくなる意から。

 

曲折浮沈 きょくせつふちん
折れ曲がり浮き沈みすること。人生の移り変わりや世の中の盛衰をさす。

 

玉蟾金兔 ぎょくせんきんと
月のこと。(1級)

 

曲直分明 きょくちょくぶんめい
物事の是非・正邪がはっきりしているさま。

 

跼天蹐地 きょくてんせきち
頭が天に触れるのを恐れて背をかがめて歩き、地が落ちくぼむのを恐れて抜き足で歩く意。身の置き所もない思いをすること。肩身が狭くて世を恐れはばかって暮すこと。跼蹐。(1級)

 

玉兎銀蟾 ぎょくとぎんせん
月のこと。(1級)

 

曲突徙薪 きょくとつししん
未然に災難を防ぐこと。かまどの煙突の先の近くに薪があり、煙突を曲げて薪を移動しないと火事になると忠告したが、従わずいると本当に火事になったという故事から。(1級)

 

曲筆舞文 きょくひつぶぶん
いたずらに言辞をもてあそび、事実を曲げて書くこと。

 

曲眉豊頬 きょくびほうきょう
美しい眉と、ふっくらとしたほお。美人の形容。

 

局面打開 きょくめんだかい
行き詰った状態や困難な状況を切り開いて、新しい方向を見い出すこと。

 

玉葉金枝 ぎょくようきんし
子の一族や子孫のたとえ。また、美しい雲の形容。また、花樹の枝葉が金玉のように美しく茂る意。

 

居敬窮理 きょけいきゅうり
心を専一にして日ごろの振る舞いを慎み、広く物事の道理をきわめて、正確な知識を得ること。南宋、朱熹の修養法の二つの大綱。

 

挙国一致 きょこくいっち
国全体が一つの目的に向かって同一の態度をとること。

 

挙止進退 きょししんたい
人の立ち居振る舞いや身の処し方。

 

虚室生白 きょしつしょうはく
がらんとした部屋には、日光が射し込んで、自然に明るくなる。人間も心をからにして何ものにもとらわれずにいれば、おのずと真理、真相がわかってくるという思想。

 

虚実皮膜 きょじつひにく きょじつひまく
芸は実と虚の境の微妙なところにあること。事実と虚構との微妙な境界に芸術の真実があるとする論。江戸時代、近松門左衛門が唱えたとされる芸術論。

 

虚心坦懐 きょしんたんかい
心に何のわだかまりもなく、さっぱりして平らな心。また、そうした心で物事に臨むさま。頻出語。

 

虚心平易 きょしんへいい
愛憎の念がなく公平な態度。

 

虚心平気 きょしんへいき
愛憎の念がなく公平な態度。 

 

虚静恬淡 きょせいてんたん
心静かでわだかまりがなく、さっぱりしているさま。もと道家の修養法の語。(1級)

 

挙足軽重 きょそくけいちょう
ある人のわずかな挙動が全体に影響を及ぼすたとえ。小さな動きが全体に大きな影響を及ぼすたとえ。二つの勢力の間にあって第三者が左右どちらかに少し足を挙げて踏み出せば成り行きが決まってしまう意から。

 

挙措失当 きょそしっとう
事に当たって対処の仕方や振る舞いが適当でないこと。

 

挙措進退 きょそしんたい
人の立ち居振る舞いや身の処し方。

 

挙措動作 きょそどうさ
立ち居振る舞い。からだの動かし方。

 

虚脱状態 きょだつじょうたい
心身が衰え、気力が抜けて何も出来ないさま。何をする気力も失せたような、ひどい脱力状態。

 

虚張声勢 きょちょうせいせい
虚勢を張って大言壮語するさま。大声でものを言ったりして、空威張りすること。

 

曲高和寡 きょっこうわか
高尚な音楽は、和する者が少ない。言葉や文章が難しすぎて、理解できる人が少ないこと。

 

玉昆金友 ぎょっこんきんゆう
他人の兄弟をほめていう語。すぐれた兄弟の意。

 

虚堂懸鏡 きょどうけんきょう
心をむなしくし、公平無私にものを見るたとえ。また、その心。人のいない部屋に鏡をかける意から。

 

挙動不審 きょどうふしん
動作・様子が疑わしいこと。

 

去兵去食 きょへいきょしょく
軍備に費やす金を削減して、国民の生活に回すこと。軍事力の増強を後回しにして、国民の利益を優先させること。

 

漁夫之利 ぎょふのり
二者が争っている間に、無関係な者が苦労することなく利益を得ること。趙が燕を攻めようとしたときに、燕の遊説家の蘇代が趙の恵文王の元に出向いて「鷸(シギ)と蚌(ハマグリ)が争っている間にどちらも漁師に捕まえられてしまった」というたとえ話をした後に「趙と燕が争えば、弱ったところを秦に狙われて両国とも取られてしまうだろう」と言って恵文王を説得したという故事から。漁父之利とも書く。

 

毀誉褒貶 きよほうへん
そしることとほめること。 様々な世間の評判。 一貫した評判ではなく、あられもない批評に用いられる場合が多い。(1級)

 

虚無恬淡 きょむてんたん
心に何のわだかまりもなく、安らかであっさりしていること。澹然としてこだわること無く、無為自然にして超脱している様。

 

虚無縹渺 きょむひょうびょう
あるがままに果てもなく広がる風景の形容。縹渺は縹緲・縹眇とも書く。

 

魚網鴻離 ぎょもうこうり
求めるものが得られず、求めていないものが得られるたとえ。求めていたものとは違う意外なものが手に入るたとえ。魚を捕らえようと網を張ってあったのに鴻 おおとり がかかる意から。

 

魚目燕石 ぎょもくえんせき
外観は似ているが、内実は似ても似つかない価値のないもののたとえ。本物と紛らわしい偽物のたとえ。また、本物と偽物が紛らわしいたとえ。

 

許由巣父 きょゆうそうほ
潁水(えいすい)で耳を洗っている許由を見て,やはり尭帝から天下を譲ろうと言われた高士の巣父は,そのようなけがれた水を牛に飲ませることはできないとして,牛を引いて帰っていったという故事。

水墨画の画題。

 

魚爛土崩 ぎょらんどほう
土か崩れ魚が腐ること。 転じて、国や物事が崩れ壊れること。(1級)

 

虚礼虚文 きょれいきょぶん
うわべだけの礼儀や飾り。

 

虚霊不昧 きょれいふまい
心は目に見ることができないが、その働きはすぐれて明らかで、鏡がものを照らすようである。

 

桐壷源氏 きりつぼげんじ
飽き易くて勉強が長続きしないこと。また中途半端な読書のたとえ。「桐壷」は源氏物語の54帖の中の第1帖。源氏物語を読み始めた者が「桐壷の巻」でやめてしまうことからきた言葉。

 

機略縦横 きりゃくじゅうおう
策略を時に応じて自在にめぐらし用いること。

 

棄糧沈船 きりょうちんせん
糧を棄て、船を沈む。決死の覚悟で戦うこと。

 

羇旅之臣 きりょのしん
他家で客扱いを受けながら、家来になっている人。

 

耆老久次 きろうきゅうじ
年取るまで長い間一つの官で昇進しないこと。

 

騎驢覓驢 きろべきろ
驢馬に乗っていながら驢馬を捜し求めるの意。求める物が近くにあるのにわざわざ遠くまで探しに出かける愚かさを言う。現在あるものより、より良い物を捜し求める意にも用いられる。(1級)

岐路亡羊 きろぼうよう
学問の道が多方面に分かれていて、真理に達するのが難しいということ。また、方針が多くて迷うこと。
 
議論百出 ぎろんひゃくしゅつ
さまざまな意見が数多く出されて、活発に議論されること。また、そのさま。

 

錦衣玉食 きんいぎょくしょく
ぜいたくな暮らしをするたとえ。また、富貴な身分のたとえ。錦 にしき のような美しい着物と珠玉のような上等な食べ物の意から。

 

金衣公子 きんいこうし
うぐいすの別名。

 

金烏玉兎 きんうぎょくと
太陽と月。日月、歳月。烏兎。金烏は太陽の異称、玉兎は月の異称。

 

金甌無欠 きんおうむけつ
きず一つない金のかめのように、完全で欠点のないこと。特に、国家が独立強固で、外国の侵略を受けたことのないこと。戦前は「日本」そのものを形容する言葉だった。(1級)

 

金屋貯嬌 きんおくちょきょう
美人を立派な家に住まわせて、寵愛すること。

 

金塊朱礫 きんかいしゅれき
この上ない贅沢を尽くすこと。黄金をあたかも土塊のように、宝石などを小石のように扱う意。(1級)

 

槿花一日 きんかいちじつ
人の栄華のはかないことを、ムクゲの花にたとえていう。ムクゲの花が朝に開いて夕方にはしぼみ落ちることから。

 

槿花一朝 きんかいっちょう
槿花一朝の夢。人の栄華のはかないことを、ムクゲの花にたとえていう。ムクゲの花が朝に開いて夕方にはしぼみ落ちることから。(1級)

 

金科玉条 きんかぎょくじょう
最も大切にして守らなければならない重要な法律または規則。絶対的なよりどころとなるもの。頻出語。

 

巾幗之贈 きんかくのぞう
女々しい考えや行為を辱め嘲ること。 三国時代、蜀の宰相諸葛孔明が、城にこもって戦おうといない魏の司馬懿に「巾幗」(婦人の髪飾り」を贈って、その臆病を辱めたという故事から。(1級)

 

琴歌酒賦 きんかしゅふ
琴を弾き、歌い、酒を酌み交わし、詩をつくる。風流人のたしなみ、楽しみをいう。また、そういうふうに世俗を離れて暮らすことや、そうした心境を言う。

 

金亀換酒 きんきかんしゅ
このうえなく酒を愛すること、また、たいせつな友人を心からもてなすことのたとえ。唐の賀知章は李白の才能を認め、役人の証である金亀を売って酒に換え、李白とともに一時を楽しんだという故事から。

 

琴棋詩酒 きんきししゅ
琴を弾き、碁を打ち、詩をつくり、酒を酌み交わす。風流人のたしなみ、楽しみをいう。

 

欣喜雀躍 きんきじゃくやく
雀がおどるように、こおどりして喜ぶこと。狂喜乱舞。頻出語。

 

琴棋書画 きんきしょが
琴と碁と書と絵。中国で昔,四芸と称して,風流な人々の芸術的な遊びとされた。画題としても描かれた。

 

緊急避難 きんきゅうひなん
さし迫った危難を避けるためにやむなく他人の法益を害する行為。刑法上は処罰されず、民法上も一定の条件のもとで不法行為とはならない。

 

金玉君子 きんぎょくのくんし
節操の堅い、徳の高い人。

 

金玉之世 きんぎょくのよ
太平の世。

 

金玉満堂 きんぎょくまんどう
金や宝玉などの宝物が家に満ちていること。またそのように、金銭的にとても裕福になることを願うことば。中国の吉祥句で、年賀状に財運上昇を願うことばとして用いる。
 
金玉良言 きんぎょくりょうげん
金や宝玉のように貴重な言葉。金言名言。また、その人にとっては尊い忠告、忠言をいう。

 

勤謹和緩 きんきんわかん
一生懸命つとめつつしむこと。同時に和らかでゆるやかな心を持つこと。茶道において大切な姿勢。

 

勤倹質素 きんけんしっそ
仕事に励みつつましく、ぜいたくをしないこと。

 

謹厳実直 きんげんじっちょく
きわめて慎み深く、まじめで正直なさま。

 

勤倹小心 きんけんしょうしん
仕事に励み節約をし、注意深いこと。

 

勤倹尚武 きんけんしょうぶ
よく働いて質素につとめ、武勇を尊び励むこと。

 

謹厳慎行 きんげんしんこう
軽はずみな言動を慎み、言葉・行動に注意すること。

 

勤倹貯蓄 きんけんちょちく
仕事に励んでつつましく、お金を貯めること。

 

金言名句  きんげんめいく
珠玉のように貴重な言葉。金言名言。また、その人にとっては尊い忠告、忠言をいう。

 

勤倹力行 きんけんりっこう
仕事に励みつつましやかにし、精一杯努力すること。

 

金口玉言 きんこうぎょくげん
有り難いお言葉、天子の言葉を指す。俗には約束は必ず守る意味にも用いる。

 

謹厚慎重  きんこうしんちょう
つつしみ深く温厚で、注意深いこと。

 

金口木舌 きんこうぼくぜつ
すぐれた言論で社会の人々を指導する人物。木鐸。

 

金谷酒数 きんこくのしゅすう
詩歌が作れないことへの、罰として飲ませる酒。

 

金鼓斉鳴 きんこせいめい
どらと太鼓が一斉に鳴り響く。戦闘が最高潮に達するたとえ。

 

筋骨隆隆 きんこつりゅうりゅう
体がぎっしりしていて筋肉が盛り上がって見える形容。

 

緊褌一番 きんこんいちばん
褌を緊めて一番せよ。心を大いに引きしめて、ふるいたって事に当ること。難事などを前に気持ちを引き締めて物事に取り組むこと。(1級)頻出語。

 

禽困覆車 きんこんふくしゃ
弱い者でも、窮地に立ち必死になれば、とてつもない力を発揮する事が出来る。窮鼠噛猫。

 

近視眼的 きんしがんてき
戦略的でない、 目先(の事)にとらわれた 、視野が狭いこと。
 
金枝玉葉 きんしぎょくよう
天子の一族や子孫のたとえ。また、美しい雲の形容。また、花樹の枝葉が金玉のように美しく茂る意。

 

琴瑟相和 きんしつそうわ
琴瑟相和す。琴と瑟を弾じてよく音が合う。夫婦がきわめて仲むつまじいたとえ。(1級)

 

琴瑟調和 きんしつちょうわ
夫婦がきわめて仲むつまじいことの喩え。琴と瑟を弾じてよく音が合うことから。

 

禽獣夷狄 きんじゅういてき
中国周辺にいる異民族を卑しんでいう語。禽獣は鳥やけだもの。夷狄は異民族・未開人の意。(1級)

 

錦繍心肝 きんしゅうしんかん
錦のように美しい思いや心、詩文の才能に優れていることのたとえ。

 

禽獣草木 きんじゅうそうもく
鳥やけだものや草や木。ヒト以外の生命あるものの総称。

 

近朱必赤 きんしゅひっせき
「朱に交われば赤くなる」ということ。交際相手によって、人は感化される。悪に近付けば必ず悪くなるという戒めの言葉。
 
擒縦自在 きんしょうじざい
自分の思うとおりに人を扱うこと。とらえることも放す事も思うがままに自由自在にあやつること。(1級)

 

謹少慎微 きんしょうしんび
きわめて慎重なさま。小心翼々として、石橋をたたいても渡らないようなたとえ。

 

金城鉄壁 きんじょうてっぺき
非常に守りの堅いことのたとえ。また、非常に堅固で、付け込むすきがないことのたとえ。金や鉄のようにきわめて堅固な城壁の意から。

 

錦上添花 きんじょうてんか
善美なものの上に、さらに善美なものを加えること。本来、美しい錦にしきの上に、さらに美しい花を添える意。よいもの、美しいもの、めでたいことなどが重なることに用いる。

 

金城湯池 きんじょうとうち
守りが堅固で容易に攻め落すことのできない城。他から付け入り攻め込みにくい堅固な備え。金湯。頻出語。

 

近所合壁 きんじょがっぺき
近くの家々のこと。隣近所。

 

錦心繍口 きんしんしゅうこう
詩文の才能にすぐれているたとえ。美しくすぐれた思いと言葉の意から。

 

金声玉振 きんせいぎょくしん
才知や人徳が調和して、よく備わっているたとえ。すぐれた人物として大成することをいう。本来、鐘を鳴らして音楽を始め、磬けいを打って音楽をまとめ収束する意。

 

金石之交 きんせきのまじわり
永く変わることのない固い友情のこと。 金や石のようにきわめて硬くて、 絶対変わることのない付き合いのたとえ。楚の項羽が漢の名将 韓信に人を介して、漢に背いて楚に仕えないかと誘ったとき「(拙者は)漢王と金石の交わりでありたい」と言い、誘いを断った故事から。

 

巾箱之寵 きんそうのちょう
箱に入れて常に傍らに置き、離すことのできないもののたとえ。

 

禽息鳥視 きんそくちょうし
獣や鳥のように、ただ食を求めるだけで、他に何の志しももたないこと。また、俸禄をもらうだけで何の益もない人や飼い殺しにされる人のことをもたとえる。

 

緊張緩和 きんちょうかんわ
ひきしまった心が緩むこと。張り詰めていた空気が、少しずつ和らいでくること。また国際関係における対立や緊張が減少していく状態。

 

金泥精描 きんでいせいびょう
金の顔料を用いて、くわしく細やかに絵を描くこと。

 

金殿玉楼 きんでんぎょくろう
金や宝玉で飾った宮殿。非常に美しくてりっぱな建物。

 

勤王討幕 きんのうとうばく
天皇を尊び、幕府を打ち倒すこと。

 

銀盃羽化 ぎんぱいうか
盗難に遭うたとえ。 銀の杯に羽が生えて飛び去る意から。唐の柳公権は書の大家として名声があり、揮毫のお礼に莫大な金品を得ていた。使用人でこれを盗む者があった。銀の杯の入った箱の表の縄は結ばれたままであったのに、中身はなくなっていた。公権はこれを知ると「銀杯に羽が生えた飛んでいった」と言い、それ以上責めなかったという故事から。

 

金波銀波 きんぱぎんぱ
月光に照り映えて金色や銀色に見える波。また、落日に照り映える光。

 

勤無価宝 きんはむかのたから
つとめ励むことは、この上ない値打ちのある宝であるということ。

 

錦標奪帰 きんぴょうだっき
科挙(上級官僚登用試験)に主席で合格した者。「錦標」は優秀旗の意。

 

金風嫋嫋 きんぷうじょうじょう
秋風が吹いて木の動くさま。

 

吟風弄月 ぎんぷうろうげつ
風月を題材にして詩歌をつくること。詩を吟ずることのたとえ。

 

金榜題名 きんぼうだいめい
科挙(上級官僚登用試験)の最終試験に合格すること。「金榜」は、その合格者の名前が載る掲示板。転じて、難しい試験に合格するたとえ。

 

欽明文思 きんめいぶんし
身を慎み、道理に明らかで、威儀が外に輝き、心の内に考えの深いこと。古代の聖王堯を誉めた言葉。

 

謹毛失貌 きんもうしつぼう
枝葉末節にこだわって、根本を忘れること。絵を描く時、一本一本の毛までていねいに描いたのに、肝心の顔の形が似ていないこと。

 

金友玉昆 きんゆうぎょっこん
他人の兄弟をほめていう語。すぐれた兄弟の意。「昆」は兄、「友」は弟。

 

僅有絶無 きんゆうぜつむ
ほとんどないこと。

 

瑾瑜匿瑕 きんゆとくか
美しい玉にも傷はあるということ。 転じて、偉大な人物に欠点があったところでその価値を打ち消すものではないの意。(1級)

 

金襴緞子 きんらんどんす
金襴と緞子。高価な織物のこと。

 

金蘭之契 きんらんのちぎり
金のように堅く、蘭のように芳しい友誼のこと。

 

金蘭之交 きんらんのまじわり
きわめて親密な交際。非常に堅く清らかに結ばれた交わり。