瑰意琦行 かいいきこう
考え方や行動が普通の人と異なっていて、抜きんでて優れていること。 (1級)
解衣推食 かいいすいしょく
人に恩を施すたとえ。人を深く思いやるたとえ。また、人を重用すること。自分の着衣を脱いで着せ、自分の食べ物をすすめて食べさせる意から。
誨淫誨盗 かいいんかいとう
人を悪事に誘い入れること。容貌をなまめかしくすることは、みだらな心を起こさせるようなものであり、蔵の戸締りをおろそかにすることは、盗みをすすめるようなものである。誨盗誨淫。(1級)
改易蟄居 かいえきちっきょ
武士の家禄を没収して士籍から除く刑罰と、表門を閉めさせ一室で謹慎させる刑。
海翁好鴎 かいおうこうおう
野心があると鳥もそれを察して近寄らない。野心を人に知られては折角の目的も達成しにくいというたとえ。
海外奇談 かいがいきだん
だれも行ったことのない外国の話は何とでも言えるし自慢もできる。なんの根拠もないでたらめな話。
蓋瓦級甎 がいがきゅうせん
屋根の瓦と階段の敷き瓦のこと。(1級)
恢郭大度 かいかくたいど
心が広く大きい。度量が広い。
海角天涯 かいかくてんがい
二つの地がきわめて離れていることのたとえ。 天の果て、海の角という意味。
改過自新 かいかじしん
自分の過ちを改めて、新たに再出発すること。過ちを改めて心を入れかえること。自らを省み、進歩向上すること。
海闊天空 かいかつてんくう
性格が大らかでさっぱりしていること。(1級)
蓋棺事定 がいかんじてい
棺を蓋いて事定まる、人間の本当の評価は、棺に蓋をしてから、すなわち亡くなってから始めて定まる。生前の評価はいろいろな思惑があって正当ではないと言う意味にも使われる。
開巻劈頭 かいかんへきとう
物語のはじまり。本を開いたらまずはじめに。巻頭。
開巻有益 かいかんゆうえき
読書は得るものがあり、ためになるということ。
瑰奇鬱嵂 かいきうつりつ
珍しく、深く険しい。
戒驕戒躁 かいきょうかいそう
驕らず焦らず騒がず、慎んで静かに堅実にやりなさいということ。
荷衣蕙帯 かいけいたい
世俗を超絶している人の衣服のこと。(1級)
会稽之恥 かいけいのはじ
戦いに敗れ受けた恥辱。または人から受けた忘れることが出来ない屈辱。越王勾践(こうせん)は会稽で呉王夫差(ふさ)と戦って敗れた。そのときにさまざまな恥辱を受けたが、のちに苦労して夫差を打ち破り、その恥をすすいだという故事から。
改弦易轍 かいげんえきてつ
法律や制度を変えること。
開眼供養 かいげんくよう
仏像、仏画、仏壇、墓などの完成の際に営まれる法要のこと。
開源節流 かいげんせつりゅう
源(みなもと)を開き流れを節す。 財源を新たに開拓して収入の確保を図り、支出を抑制、節約して、健全財政を確立すること。
開口一番 かいこういちばん
話を始めるやいなや。口を開いてものを言いだすとすぐに。頻出語。
解甲帰田 かいこうきでん
甲を解き田に帰る。武装を解き、故郷に帰って農作業をする。 除隊して帰郷し、平和な暮らしに戻ること。
外交辞令 がいこうじれい
相手に好感を抱かせるように、表面を繕っていう言葉。社交辞令。
邂逅相遇 かいこうそうぐう
偶然の出会い。思いがけずひょっこりと巡り合うこと。
外巧内嫉 がいこうないしつ
表面上は巧みにとりつくろっているが、内心ではねたんでいること。
回光返照 かいこうへんしょう
日が沈んだ直後の照り返しの意から、滅びる寸前のつかの間の隆盛や死の直前のつかの間の元気を喩える言葉。また仏教では、常に外を向きがちな人の心を内側に向けるよう勧めた言葉だが「えこうへんしょう」と読む。
懐古趣味 かいこしゅみ
古い物を珍しがり懐かしむ趣味。或いは古いものや、昔の価値観に基づいて製作されたものを大事にしたり評価する趣味趣向。
解語之花 かいごのはな
人の言葉を理解する花ということで、美女のたとえ。唐の玄宗皇帝が愛妃の楊貴妃を指して言った言葉から。
悔悟憤発 かいごふんぱつ
失敗や誤りを悔い、挽回しようと奮い立つこと。
開権顕実 かいごんげんじつ
方便を開除して真実を顕示する意。法華経以前の諸経の教えはすべて方便にすぎず、法華経こそ真実の教えであることを表したもの。
睚眦之怨 がいさいのうらみ がいさいのえん
ちょっとにらまれたくらいのうらみ。わずかなうらみ。(1級)
懐才不遇 かいさいふぐう
思うように事が運ばず、地位や境遇に恵まれないこと。轗軻不遇。
開山祖師 かいざんそし
寺院を開いた開祖。転じて、ある物事を初めて行った先覚者、草分け、創始者のこと。
回山倒海 かいざんとうかい
勢いがきわめて盛んな形容。山をころがし海をひっくり返す意から。
海市蜃楼 かいししんろう
蜃気楼のこと。実体や根拠などがなく、むなしくうつろなもののたとえ。また、現実性のない考えなどのたとえ。海市も蜃楼も蜃気楼。(1級)
亥豕之譌 がいしのあやまり・がいしのか
字の書き間違い。 「亥」と「豕」の字形が似通っているので、「己亥」と書くべきところを誤って「三豕」と記したという故事に基づく。三豕渉河。 (1級)
改邪帰正 かいじゃきせい
悪い行いをやめて、正しいことをするように改心すること。
膾炙人口 かいしゃじんこう
膾(なます)と炙(あぶり肉)は味がよく万人に好まれることから、広く世の人々に知れわたってもてはやされている事。膾炙。(1級)
鎧袖一触 がいしゅういっしょく
鎧の袖でちょっと触れる程度のわずかな力で、たやすく相手を打ち負かすこと。赤子の手をひねる。頻出語。
外柔内剛 がいじゅうないごう
外見は穏やかでやさしそうだが、心の中は何事にも左右されない強い意志をもっていること。やさしいが負けない心を持った人。外見は弱々しく見えるが、案外気の強いことにもいう。
下意上達 かいじょうたつ
下の者の気持ちや意見が上位にある人に届くこと。
戒慎恐懼 かいしんきょうく
手紙の末尾に記し、自らの言動をいましめつつしみながら敬意を表す語。
開心見誠 かいしんけんせい
胸襟を開いて、誠意をもって人に接すること。また、心の底を打ち明けること。
灰心喪気 かいしんそうき
がっかりして元気をなくすこと。
回心転意 かいしんてんい
今までのことを反省して心を入れかえること。 または、仲違いしていた人と以前のように仲良くすること。
回生起死 かいせいきし
どうすることもできないような危機的な状況を一気に好転させること。
海誓山盟 かいせいさんめい
非常に固い誓い。永久に変わらない海や山のように、変わらない誓いの意から。男女間の愛情が永久に変わらないと誓うことにも用いられる。
回生之業 かいせいのぎょう
死んだものを生きかえらせるわざ。起死回生の業。
蓋世之才 がいせいのさい
その時代を覆い尽くすほど秀でた才能。世をおおいつくすほどに才能や気力が大きくすぐれていること。
階前万里 かいぜんばんり
天子が地方政治の実情をよく知っていて、臣下は天子を欺くことができないたとえ。万里の遠方の出来事も、手近な階段の前のことのように分かる意から。
開宗明義 かいそうめいぎ
巻頭において全書の主旨を明らかにする。談話や文章の冒頭で大要を述べること。
海内殷富 かいだいいんぷ
国内がにぎわい富む。
海内冠冕 かいだいのかんべん
天下第一。冠冕は首位の意味。
海内奇士 かいだいのきし
この世で比べることができないほど優秀な人物。または、行動や言動が普通の人とは違う奇人、風変わりな人のこと。
海内無双 かいだいむそう
この世で、比べる人がいないくらい優れている人のこと。
咳唾成珠 がいだせいしゅ
咳唾珠を成す。口から出る咳(せき)や唾(つば)が珠玉になるという意味から、一つ一つの言葉に敬意を払われるほど、権力や勢力が盛んな様子。または、一つ一つの言葉がとても美しく、すぐれた詩文の才能を持っている様子。
街談巷語 がいだんこうご
世間のうわさ話のこと。
怪誕不経 かいたんふけい
でたらめで怪しく、道理に合わないこと。
介冑之族 かいちゅうのぞく
武士の一族。介冑は甲冑と同じで、よろいとかぶと、また、それを身につけること。
喙長三尺 かいちょうさんじゃく
口が達者なことのたとえ。 喙(くちばし)の長さが三尺もあるという意味から。
槐鼎之任 かいていのにん
三公・大臣の役目。
海底撈月 かいていろうげつ
実現不可能なことに労力を費やして無駄に終わることのたとえ。海面に映っている月をすくい上げようとするという意味から。麻雀の役の一つである海底撈月(ハイテイラオユエ)はこの言葉を取ったもの。(1級)
海底撈針 かいていろうしん
実現不可能なことをやろうとして、余分な労力を費やすこと。(1級)
蓋天蓋地 がいてんがいち
天をおおい、地をおおうこと。全ての世界に広く隅々まで行き渡ること。仏教の教えが敷衍すること。
改天換地 かいてんかんち
改革を徹底的に行なうこと。
回天事業 かいてんのじぎょう
世の中の情勢が全て変わるほどの大きな仕事。廻天事業とも書く。
廻天之力 かいてんのちから
世の中の情勢が全て変わるほどの大きな力のこと。または、不利な情勢を一気に有利に変えることの出来る大きな力のこと。回天之力とも書く。
開天闢地 かいてんへきち
天を開き地を闢く。天地の始まり。または、過去に一度として起こっていない出来事。中国の伝説の天子である盤古が、天地を開いたことによって人類の歴史が始まったという伝説から。天地開闢。(1級)
誨盗誨淫 かいとうかいいん
人を悪事に誘い入れること。盗みや淫らなことを教えるという意味から。もとは、戸締りを怠ることは盗みをけしかけるようなものであり、女性の色気のある仕草は人をみだらな気持ちにさせるようなものである、という戒めの言葉。
改頭換面 かいとうかんめん
見た目は変化しても中身が何も変わっていないこと。
快刀乱麻 かいとうらんま
快刀乱麻を断つ。切れ味のよい刀剣で、乱れもつれた麻を切る。 紛糾してる物事を、てきぱきと手際よく処理すること。頻出語。
快馬加鞭 かいばかべん
疾走する馬に鞭むちを加える。速い上にも速くする。一層スピードアップすること。
開闢以来 かいびゃくいらい
天と地が初めてできたときから今まで。
開闢草昧 かいびゃくそうまい
国として成り立ったばかりで、文明や秩序などが発達していないこと。
凱風寒泉 がいふうかんせん
親子の愛情が深いこと。「凱風」は詩の題名で、優しく吹く南風のことをいい、そこから母親の深い愛情にたとえた言葉。「寒泉」は冷たい井戸水のこと。井戸水ですら人の喉を潤すのに、子どもが七人いても、誰も母親を気遣わずに心配ばかりかけることを悔いる様子を言い表す言葉。
磑風舂雨 がいふうしょうう
物事の起こる前触れ。磑風は羽虫などが石臼を回すように飛び回れば風が吹くという言い伝えで舂雨は羽虫などがきねでつくように上下に飛び回ると雨がふるという言い伝えのこと。(1級)
開物成務 かいぶつせいむ
万物を開発してあらゆる事業を完成させること。また、人々の知識を開いて世の中の事業を成就させること。さらに、人間性を開拓、啓発し、人としての務めを成すこと。
懐宝夜行 かいほうやこう
宝をいだいて夜行く。危険な行動のたとえ。
怪妄迂僻 かいもううへき
怪しくて正しくない。
槐門棘路 かいもんきょくろ
政界の最高幹部のこと。槐門は三公の別称、棘路は九郷の別称。周の時代に、君主が朝廷の庭の三公の位置を示す場所に槐の木を植え、九郷の場所を示す場所に棘の木を植えていたということから。(1級)
開門揖盗 かいもんゆうとう
門を開いて盗に揖す。揖は会釈。自分自身で原因を作って、災いを招き入れること。
傀儡政権 かいらいせいけん
表面上は独立した政権であるが、影で他国など他の勢力に操られ、それらの強い支配や統制に置かれている政権のこと。(1級)
怪力乱神 かいりきらんしん
奇怪なこと、力わざのこと、秩序を乱すようなこと、神秘的なこと。また、怪しく不思議で人知ではかり知れないもののこと。孔子は「怪力乱神を語らず(理性で説明できないものについては触れない)」と言った。
魁塁之士 かいるいのし
立派な体格をした人のこと。
偕老同穴 かいろうどうけつ
生きては共に老い、死しては同じ穴に葬られる意で、夫婦が仲むつまじく添い遂げること。夫婦の信頼関係が非常にかたいことを意味する。(1級)頻出語。
薤露蒿里 かいろこうり
人の一生は儚いということのたとえ。または、死者を葬り、見送るための歌。楚漢争闘時代に、漢に屈するのを潔しとしなかった田横が自害して、それを悼んだ門人が作った楽府の詩を、李延年が作曲して、薤露と蒿里の二曲を作った。(1級)
夏雨雨人 かううじん
夏の暑いときに、タイミングよく降る雨のように人に恵みをもたらすこと。
夏雲奇峰 かうんきほう
夏に発生する入道雲が作り出す、珍しい峰の形のこと。
瓦解土崩 がかいどほう
物事が根元から崩壊して、手の施しようが無いこと。
柯会之盟 かかいのめい
約束したことを成し遂げ、信義を守り抜いて信頼を得ること。春秋時代、斉の桓公は魯の荘公と柯で会合して、侵略して得た土地を返すという約束をして、信義を守って約束を果たして信頼を得たという故事から。(1級)
花街柳巷 かがいりゅうこう
色町のこと。柳の木が多くある街路のことで、遊郭には柳の木が多く植えられていたことと、花の美しさを女性にたとえたといわれている。
下学上達 かがくじょうたつ
始めに簡単で身近にあることを学び、少しずつ難しいことを学んでいくこと。または、簡単なことから初めて、次第に上手くなっていくこと。
蝸角之争 かかくのあらそい
蝸牛角上の争い、の略。取るに足らない小さな争いのたとえ。かたつむりの角の左右にある小さな国同士がわずかな領土を奪い合う争いをしたという故事から。(1級)
下学之功 かがくのこう
始めに簡単で身近にあることを学び、少しずつ難しいことを学んでいくこと。または、簡単なことから初めて、次第に上手くなっていくこと。
呵呵大笑 かかたいしょう
わっはっはと大笑い。大声をあげて笑うこと。(1級)
瓜葛之親 かかつのしん
親類縁者のこと。植物の瓜や葛の蔓が絡み合うことにたとえたもの。
夏下冬上 かかとうじょう
炭に火をおこす上手い方法のこと。種火を夏には炭の下に置き、冬には上に置くとよいということ。
花顔雪膚 かがんせっぷ
花のように美しい顔と、雪のように白い肌。女性の容姿が美しいことのたとえ。
河漢之言 かかんのげん
特に意味のない話。または、現実離れしているほら話のこと。河漢は天の川のこと。天の川の多くの星のように、次々と限りなく言葉が続くという意味から。
花顔柳腰 かがんりゅうよう
花のように美しい顔と、柳のように細くしなやかな腰。女性の容姿が美しいことのたとえ。
夏癸殷辛 かきいんしん
暴君のたとえ。古代中国の夏王朝の桀王癸と殷王朝の紂王辛のことから。(1級)
蝸牛角上 かぎゅうかくじょう
カタツムリの左の角の上にいる触氏と,右の角の上にいる蛮氏とが争ったという寓話から、小国どうしの争いやつまらない事で争うことのたとえ。蝸牛角上の争い。(1級)
家給人足 かきゅうじんそく
安定していて豊かな生活のこと。全ての家や人に衣食が行き渡っていて、全ての人が生活に不自由しないという意味から。
火牛之計 かぎゅうのけい・かぎゅうのはかりごと
牛を使った戦法のこと。 中国の戦国時代の斉の田単や、日本では木曾義仲が用いたとされる戦法で、牛の角に刀剣をくくりつけ、それらの牛の尾に火付けて、敵陣に突撃させる戦法のこと。角に松明をつけた話もある。
科挙圧巻 かきょあっかん
非常にすぐれたもののこと。または、作品の中で一番すぐれている部分のこと。または、試験で一番すぐれた成績を出すこと。「科挙」は昔、中国で行われていた官吏の登用試験のこと。「圧巻」の「巻」は試験の答案用紙のことで、一番すぐれた答案用紙が他の答案用紙の一番上に置かれ、他を圧していたということから、そのものの中でも最もすぐれている部分のことをいう。
河渠堙窒 かきょいんちつ
河や堀り割りの流れが塞がって通じないこと。
河魚腹疾 かぎょのふくしつ
内側から腐敗して、国などが崩壊していくこと。
架空無稽 かくうむけい
作りごとで、でたらめなこと。何のよりどころもなく、ほらを吹くこと。
諤諤之臣 がくがくのしん
相手に対して控えることなく、正しいと思うことをはっきりと言う人のこと。「諤諤」は遠慮せずに思ったことをはっきり言うこと。(1級)
赫赫之名 かくかくのな
素晴らしい評判。光り輝く名声。
赫赫明明 かくかくめいめい
はっきりと非常に明るく光り輝く様子のこと。
隔岸観火 かくがんかんか
岸を隔てて火を観る。他人の災難の手助けをすることなく、ただ見物すること。対岸の火事と同じ意味の言葉。元は兵法三十六計の一つで、内乱などで敵が自滅するのと黙って待つ戦術のことをいう。
革故鼎新 かくこていしん
古い習慣や制度などを新しいものに改正すること。
各自為政 かくじいせい
それぞれが勝手に事を処理する。大局を顧みないで、自分勝手に振る舞うこと。
鶴寿千歳 かくじゅせんざい
長く生きること。鶴は千年。
各人各様 かくじんかくよう
一人一人が、みなさまざまであること。
隔世之感 かくせいのかん
時代がすっかり変わってしまったなという実感。世情が移り変わったという感慨。
廓然大悟 かくぜんだいご
迷いが晴れて完全円満な悟りを開くこと。
廓然大公 かくぜんたいこう
心が何のわだかまりもなくからっと広く、少しの偏りもないこと。君子が学ぶべき聖人の心をいう語。また、聖人の心を学ぶ者の心構えをいう語。
拡大解釈 かくだいかいしゃく
言葉や文章の意味を、自分に都合のいいように広げて解釈すること。
格致日新 かくちにっしん
物事の道理や本質を追い求めて知識を深め、日々向上していくこと。
格調高雅 かくちょうこうが
詩歌、文章の体裁や調子が、上品で優雅なこと。
学知利行 がくちりこう
人が踏み行うべき人倫の道を後天的に学んで理解し、その正しさを知り認めて、初めて実践すること。
鶴汀鳧渚 かくていふしょ
鶴の遊ぶみぎわと、かものいるなぎさ。幽静な水辺の景色。
廓然大悟 かくねんたいご
迷いが晴れて完全円満な悟りを開くこと。
廓然無聖 かくねんむしょう
心が広々として、求めようとする真理がなく、何ものにもとらわれない、ということ。
鶴髪童顔 かくはつどうがん
老人の元気のあること。老いてなお精気盛んなこと。つるのように白髪で、幼い童子のように血色のいい顔をしている意から。
格物究理 かくぶつきゅうり
物事を突き詰めて、道理を明らかにすること。
格物致知 かくぶつちち
知を致すは物に格るにあり。物事の道理や本質を深く追求し理解することで、知識や学問を深め得ること。
各奔前程 かくほんぜんてい
それぞれが自分の道を行く。自分の志望に添った道を選んで進むこと。
鶴鳴之士 かくめいのし
多くの人から信頼される人物。また、登用されずに冷遇されている賢人のたとえ。
鶴翼之囲 かくよくのかこみ
鶴が翼を広げた時のように、左右に長く張り出した陣形を取ること。
鶴立企佇 かくりつきちょ
待ち遠しく思うこと。鶴が首を伸ばし、つま先立つ姿が、何かを待つ姿のように見えることから。(1級)
嫁鶏隨鶏 かけいずいけい
妻が夫に従うことのたとえ。妻が夫のもとで安んじているたとえ。雌のにわとりがおんどりに従う意から。
家鷄野雉 かけいやち
古いものを嫌い遠ざけて、珍しく新しいものを好むたとえ。また、身近なものや良いものを嫌い、遠くにあるものや悪いものを好むたとえ。また、良い筆跡と悪い筆跡のたとえ。家に飼っているにわとりを嫌って、野生のあひるを好む意。(1級)
家鶏野鶩 かけいやぼく
ありふれているものを軽視して、新しいもの、珍しいものをありがたがること。
花言巧語 かげんこうご
口先だけのうまい言葉、美辞麗句。花のように美しく飾って言い、巧みに語ること。
加減乗除 かげんじょうじょ
加法と減法と乗法と除法。四則演算。
寡見少聞 かけんしょうぶん
見聞が少なく、見識が極めて狭いこと。
嘉言善行 かげんぜんこう
よい言葉とよい行いのこと。
夏侯妓衣 かこうぎい
すだれの異称。夏侯という人は晩年になって音楽を好み、回りに多くの妓衣(芸者)がいたが、いずれも衣服の装いがなく、客にすだれを隔てて奏楽させたという故事による。
仮公済私 かこうさいし
公をかりて私をなす。公事にかこつけて私腹を肥やすこと。公私混同して自分の利益を図るたとえ。
夏侯拾芥 かこうしゅうかい
学問を修めることは大切であるということ。 漢の夏侯勝が、学問を修めさえすれば、官職を得るのは地上のごみを拾うに等しい、と言ったという故事から。
歌功頌徳 かこうしょうとく
人の功績や人徳を称賛し、歌い上げること。(1級)
花紅柳緑 かこうりゅうりょく
花は紅く、柳は緑。人が手を加えていない自然のままの美しさのこと。春の美しい景色を言い表す言葉。禅では、自然そのものの姿こそが悟りの境地であることをいう。
画虎類狗 がこるいく
画才のないものが、虎の絵を描こうとしても犬のようになってしまうという意。才能のないものが優れた人の真似をしてもかえって自分の浅墓なところを露呈してしまうことのたとえ。 また高望みをして物まねをして失敗し人の物笑いになるたとえ。
河山帯礪 かざんたいれい
永久に変わらない固い誓いのたとえ。または、国が栄え続けることのたとえ。広い黄河が帯のように細くなるようなことがあったとしても、高い泰山がすりへって砥石のように平たくなるようなことがあったとしても、永久に変わることはないという意味から。
加持祈祷 かじきとう
一般に、病気・災難などをはらうために行う祈祷、または、その儀式。印を結び、真言を唱え、いくつかの象徴的器具を用いて行う。本来は祈祷は加持を得るための手段の1つに過ぎないが、混同されて用いられることが多い。
寡二少双 かじしょうそう
並ぶ者がいないこと、二人といないこと。天下無双。
花枝招展 かししょうてん
花の枝が風に揺れ動く、はなやかなさま。転じて、女性が着飾って歩くさま。
和氏之璧 かしのへき
世に二つとない、極めて珍しい宝物のこと。和氏は楚の卞和という人物。璧は宝玉。卞和が山中で宝玉の原石を見つけ、厲王に献上したが、ただの石だと言われ罰として左足を切られた。のちに武王に献上したが、同じくただの石だと言われ罰として右足を切られた。のちに、卞和の話を聞いた文王がその原石を磨かせたところ、正真正銘の宝玉であったという故事から。
火主水従 かしゅすいじゅう
電力は火力発電が主で、水力発電は従ということ。
禍従口生 かしょうこうせい
わざわいは口より生ず。話や言葉遣いにはよく注意しなさいということ。
家常茶飯 かじょうさはん
普通のこと。ありふれたこと。あたりまえのこと。日常茶飯。
火上注油 かじょうちゅうゆ
火に油を注ぎ、事態をますます悪化させること。
過小評価 かしょうひょうか
物事を実際よりも低く見積もったり評価したりすること。
過剰防衛 かじょうぼうえい
正当防衛としてなされる行為が、防衛の程度を越えていると判断されるもの。違法行為ではあるが、情状によって刑が軽減・免除されることがある。
華燭之典 かしょくのてん
結婚式や婚礼のこと。
華胥之国 かしょのくに
理想郷。楽しい夢。中国の伝説の聖天子黄帝が、昼寝をして見た夢の中に出てきた華胥という国が平和な理想郷であり、その国のとおりに政治を行ったところ、国がよく治まったという説話から。
華胥之夢 かしょのゆめ
吉夢のこと。黄帝が、昼寝をして見た夢の中に出てきた華胥という国が平和な理想郷であり、その国のとおりに政治を行ったところ、国がよく治まったという説話から。(1級)
家書万金 かしょばんきん
異国の地や旅先で受け取る家族からの手紙は万金にも値すること。
禾黍油油 かしょゆうゆう
稲ときびがすくすくとのびている様子。 あざやかに成長するさま。
画脂鏤氷 がしろうひょう
内実がしっかりしていないのに外側、外面を飾っても無駄であるたとえ。また、苦労し努力しても効果のないたとえ。力を無用なところに用いること。あぶらに画き氷に彫刻する意から。(1級)
花晨月夕 かしんげっせき
花の咲いた朝と月の出ている夜。転じて、春の朝と秋の夜の楽しいひと時。また、陰暦二月十五日を花晨、八月十五日を月夕という。
佳人才子 かじんさいし
才知のすぐれた男子と、美人の誉れ高い女子。理想的な男女のこと。
臥薪嘗胆 がしんしょうたん
仇をはらそうと長い間苦心・苦労を重ねること。転じて、将来の成功を期して長い間辛苦艱難すること。◆中国春秋時代、呉王夫差ふさが、父の仇である越王勾践こうせんを討つために薪の上に寝て復讐心ふくしゅうしんをかきたて、長い艱難かんなんの末にこれを破った。一方、会稽かいけい山で夫差に敗れた勾践は、苦い胆を寝所に掛けておき、寝起きのたびにこれをなめてその恥を忘れまいとし、のちに夫差を滅ぼしたという故事から。「臥薪」「嘗胆」ともに越王勾践の故事とする説もある。◆1895年=明治28年4月23日の三国干渉以後、日本のロシアに対する民族的スローガンとなり日露開戦に繋がっていく。頻出語。
軻親断機 かしんだんき
物事を途中でやめてしまったり、諦めてしまってはいけないという戒めの言葉。おもに学問のことを指す。軻親は孟子(孟軻)の母親のこと。孟子が学問を投げ出そうとしたときに、孟子の母親は織り途中の機の糸を切断して「学問を途中でやめることは、この織物と同じようなものだ」と言って戒めたという故事から。(1級)
佳人薄命 かじんはくめい
美しい女性は運に恵まれずに不幸せなことが多いという意味。または、美しい女性は病気や事故などに遭いやすく、一生が短いことが多いという意味。
禍心包蔵 かしんほうぞう
謀反(むほん)の心。心中、悪だくみを抱いていること。
嘉辰令月 かしんれいげつ
めでたい月日のこと。よい日とよい月の意。
雅人深致 がじんのしんち
俗世間から遠く離れた風流な人が持つ深い趣のこと。
苛政猛虎 かせいもうこ
苛政は虎よりも猛し。あまりにも厳しすぎる政治は、民衆にとって虎に食われたりする被害や恐ろしさよりもひどく、むごいということ。
禍棗災梨 かそうさいり
無用の本を刊行することのむだをそしる言葉。棗(なつめ)や梨の木は版木の材料。くだらぬ書物を次々に出版されては、「なつめ」や「なし」の木にとっては、とんだ災難ということ。
可操左券 かそうさけん
確かな証拠を手にしていること。転じて、充分に成就の見込みのあるたとえ。左券は契約の証拠として双方が一片ずつ所持した割符の左半分のこと。
雅俗折衷 がぞくせっちゅう
風雅なものと卑俗なものを交ぜ用いること。また、文語体と口語体を適宜交ぜた文。小説などで、地の文は上品で優美な雅文、文語体を用い、会話文は口語体を用いるいわゆる雅俗折衷文のこと。
過大評価 かだいひょうか
物事を実際よりも高く見積もったり評価したりすること。
家宅捜索 かたくそうさく
捜査機関などが、職権によって人の住居に入り、証拠物件などを捜し求めること。
火宅之境 かたくのさかい
火のついた家にいるような苦境。災いに満ちた境遇。
画蛇添足 がだてんそく
無用で不必要なものをつけ足すこと。余計なもの。また、無用なものをつけ足してしくじること。蛇の絵を描いて、蛇にはない足をたし描く意から。略して蛇足という。自分の付け足しの言葉をへりくだっていう場合もある。
夏虫疑氷 かちゅうぎひょう
見聞が狭いことのたとえ。見聞の狭い人は広い世界を理解しえないたとえ。見識の狭い人が自分の知らないことを信じようとしないこと。冬を知らない夏の虫は、冬に氷というものがあるのを信じない意から。
火中取栗 かちゅうしゅりつ
火中の栗を拾う。だまされ利用されて危険を冒す。だまされて他人の利益のために危ないことをしてひどいめに遭う。
火中之栗 かちゅうのくり
火中の栗を拾う。だまされ利用されて危険を冒す。だまされて他人の利益のために危ないことをしてひどいめに遭う。
花中君子 かちゅうのくんし
蓮の異名。
花中神仙 かちゅうのしんせん
海棠カイドウの異名。
花朝月夕 かちょうげっせき
花の咲いた朝と月の出ている夜。転じて、春の朝と秋の夜の楽しいひと時。
花鳥諷詠 かちょうふうえい
四季の移り変わりなどの自然の世界の事象と、それに影響される人間の世界の事象を、客観的にそのまま詠むべきであるとする俳句の理念の一つ。高浜虚子が提唱し、ホトトギス派の基本的な理念となったもの。(1級)
花鳥風月 かちょうふうげつ
天地自然の美しい景色。また、その自然の風物を題材とした詩歌や絵画などをたしなむ風流。頻出語。
赫赫之名 かっかくのな
素晴らしい評判。光り輝く名声。
活火激発 かっかげきはつ
盛んに燃えさかる炎が、激しくわき起こること。
隔靴掻痒 かっかそうよう
靴を隔てて痒きを掻く。靴の上(外)から足のかゆい所をかくように、はがゆく、もどかしいことをいう。
(1級)頻出語。
隔靴爬痒 かっかはよう
思い通りにいかなくて、はがゆくもどかしいこと。(1級)
活気横溢 かっきおういつ
生き生きとした気分が、あふれんばかりにみなぎっていること。
渇驥奔泉 かっきほんせん
勢いが極めて盛んで急であること。喉が渇いた名馬が水を求めて走ってくるということから。(1級)
鴬鳩笑鵬 かっきゅうしょうほう
小物が大人物の行為を笑うたとえ。鵬が三千里も滑空すると聞いて、小鳥たちが笑ったというお話。
恪勤精励 かっきんせいれい
力の限りを尽くして学業や仕事に励むこと。(1級)
葛屨履霜 かっくりそう (くは環境依存文字で尸に髏の骨をぎょうにんべんに換えたもの。)
物惜しみのはなはだしいこと。クズのつるで編んだ夏用のくつを霜を履むまではいていることから。
活計歓楽 かっけいかんらく
ほしいままに贅沢を尽くし、気ままに楽しんで自由に暮らすこと。
割鶏牛刀 かっけいぎゅうとう
鶏を割くにいずくんぞ牛刀を用いん。取るに足りない小さなことを処理するのに、大げさな方法を用いるたとえ。小さな物事を裁くのに、大人物や大げさな方法・手段などは必要ないということ。また、それらを戒めた語。
渇仰随喜 かつごうずいき
仏教で、心から喜んで仏道に帰依し、仏を厚く信仰すること。また、他人の姿や行動に好意を寄せ、心からあこがれ慕うこと。
確乎不動 かっこふどう
意志や精神がしっかりして、ものに動じないこと。
確乎不抜 かっこふばつ
意志がしっかりとしているため、何があっても動揺したり、平静さを失ったりしないこと。確固不抜とも書く。
割股満腹 かっこまんぷく
自分の股の肉を切り取って食べて満腹しても自身は滅びる。一時しのぎの利益を図ったがためにかえって身を滅ぼすこと。また、人民を犠牲にして、かえって君主が滅びるたとえ。
活殺自在 かつさつじざい
他人を自分の好きなように使うこと。生かすも殺すも思い通りに出来るという意味から。
合従連衡 がっしょうれんこう
その時の利害に従って、結びついたり離れたりすること。また、その時勢を察して、巧みにはかりごとをめぐらす政策、特に外交政策のこと。国家間だけでなく企業間、派閥間、その他様々なグループ間の関係に用いる。中国の戦国時代、蘇秦は、西方の秦に対抗するため、南北に連なる趙・魏・韓・燕・斉・楚の六国を同盟させ対抗する「合従」の策を唱えた。蘇秦が失脚して合従策が崩れると、張儀は六国を別々に秦に服従させ東西に連合する「連衡」の策を唱えたという故事から。弱い者が力を合わせて強い者に対抗する合従策と、弱い者が強い者と手を結び存立を図る連衡策からできたことば。「従」は「縦」とも書く。
合水和泥 がっすいわでい
わが身を顧みずに、全力で他人を救うこと。水に濡れ泥まみれにながらも、溺れている人を助けるという意味。
豁然大悟 かつぜんたいご
疑い迷っていたことが、からっと開け解けて真理を悟ること。(1級)
闊達豪放 かったつごうほう
度量が広く、大胆で、細かいことにこだわらないようす。
闊達自在 かったつじざい
心が広く小事にこだわらないさま。思いのままにのびのびしているさま。(1級)
豁達大度 かったつたいど
気持ちがカラっとしていて、度量が広く物事にあれこれと拘らないこと。(1級)
闊達無礙 かったつむげ
度量が広く、小さなことにこだわらないようす。思いのままにのびのびとしているさま。
闊達明朗 かったつめいろう
度量が広く小事にこだわらず、明るくほがらかなさま。
勝手気儘 かってきまま
人のことは気にせず、自分のしたいように行動すること。得手勝手。
活剥生呑 かっぱくせいどん
他人の詩文などをそっくり盗用すること。また、他人の言葉や考えをうのみにして受け売りするだけで、独自性・創造性のないことのたとえ。
活発婉麗 かっぱつえんれい
生き生きとしてしなやかで美しいこと。
活溌溌地 かっぱつはっち
勢いがあるさま。非常に元気のよいさま。
刮目相待 かつもくそうたい
刮目して相待つ。目を見開いて相手をよく見ること。立派な人物は必ず進歩しているたとえ。魯肅大驚曰、卿非復呉下阿蒙。蒙曰、士別三日、即當刮目相待。(1級)
家庭円満 かていえんまん
家族の生活が、問題なく穏やかに営まれていること。
華亭鶴唳 かていかくれい
かつての繁栄を懐かしみ、今を嘆くさま。呉の詩人陸機は、呉が滅亡した後に晋に仕えたが、人々の讒言によって殺されそうになったとき、故郷の華亭を思い起こして、自分の悲運を嘆き悲しんだという故事から。(1級)
過庭之訓 かていのおしえ
父の教えをいう。 また、家庭での教育のこと。 孔子の息子の鯉(り)が庭を通りすぎようとした時、 孔子が呼び止め、詩や礼を学ぶべきことを教えた故事による。庭訓。
瓜瓞綿綿 かてつめんめん (てつは環境依存文字で瓜失。)
瓜が繁茂するように子孫繁栄すること。
我田引水 がでんいんすい
他人の不利益になろうとも、自分に都合のいいように説明したり,物事を運んだりすること。頻出語。
花天月地 かてんげっち
空には花が咲き、地には月影がみちわたっている。花咲く陽春のころの月夜のけしきをいう。
瓜田李下 かでんりか
瓜田に履をいれず,李下に冠を整さず。人に疑念を抱かせるような言動は慎むべきであるという戒めの語。また、人に嫌疑を抱かせるような言動のたとえともなる。
過当競争 かとうきょうそう
同業の企業が市場占有率を拡大しようとして起こる過度の競争状態。価格が引き下げられ、正常以下の利潤しか得られない。
寡頭政治 かとうせいじ
少数の者が権力をにぎって行う独裁的な政治。
家徒四壁 かとしへき
きわめて貧しいことのたとえ。もとは家の中に家財がなく、ただ四方の壁だけが立っている意。
河図洛書 かとらくしょ
中国古代に黄河と洛水のなかから出現したといわれる神秘的な図で,天地の理法を象徴しているともいわれるもの。
家内安全 かないあんぜん
家屋や家族の者に災害や病気などといった問題がなく、平穏であること。
家内狼藉 かないろうぜき
家の中が散らかって、乱雑になっていること。
下筆成章 かひつせいしょう
筆を下せば章を成す。文才に恵まれていて、詩文を書き上げるのがきわめて速いこと。
家貧孝子 かひんこうし
家貧しゅうして孝子出ず。貧乏な家からは親孝行の子供が出るものだということ。
歌舞歓楽 かぶかんらく
歌や舞といった遊びを楽しむこと。遊興。
禍福倚伏 かふくいふく
福の中に禍が潜み、禍の中に福が潜むように、災いと幸せは順繰りにおとずれるものだということ。(1級)
禍福糾纆 かふくきゅうぼく (ぼくは環境依存文字で糸偏に墨の旧字体。)
禍福は糾える纆のごとし。禍(わざわい)と福とは、交互にやって来る、という意味。(1級)
禍福得喪 かふくとくそう
福と禍を得たり喪くしたりすること。災い、幸い、成功、失敗。災いに遭ったり、幸いに出会ったり、成功し出世して地位を得たり、地位を失ったりすること。人生よい時もあれば、悪い時もある。
禍福無門 かふくむもん
禍福は人が招くもので、禍福の入ってくる門が、あるわけではない、ということ。 その人の心がけ次第で、幸福にもなり、災いにもなるのだから日々の行いは深慮すべきであるという意味。
葭莩之親 かふのしん (ふは環境依存文字で草冠に爪子。)
遠い親戚関係。
瓦釜雷鳴 がふらいめい
能力のない者が、高い地位に居て、得意になってわめきちらすこと。素焼きの釜ががらがらと雷鳴のような大きな音を出すことから。
寡聞少見 かぶんしょうけん
見識が狭いこと。また、世間知らずなこと。自分を謙遜するときによく用いる。
寡聞浅学 かぶんせんがく
見聞が狭く、学識の深くないこと。
瓜剖豆分 かぼうとうぶん
瓜や豆を割るように、分割すること。国が小さく分裂すること。
我慢強狂 がまんごうきょう
分の考えを押し通し他に従わず、意地を張るさま。
我武者羅 がむしゃら
後先を考えないで強引に事をなすこと。また、そのさま。
唐草模様 からくさもよう
つる草のはいまわる様子をかいた模様。
烏之雌雄 からすのしゆう
カラスのオスとメスは、ともに黒く判別しにくいことから、物事の是非や善悪が判断しにくいことのたとえ。
我利私欲 がりしよく
自分だけの個人的利益を得ようとする欲求のこと。
下里巴人 かりはじん
通俗的な音楽や文芸作品のたとえ。大衆受けのする歌謡曲、演歌、大衆小説、娯楽小説のたぐい。
下陵上替 かりょうじょうたい
世の中が大いに乱れた様子。下克上 げこくじょう が行われている世をいう。下の者が上をしのいで、上の者が衰える意。
画竜点睛 がりょうてんせい
事物の眼目となるところ。物事を立派に完成させるための最後の仕上げ。また、わずかなことで、全体がひきたつたとえ。(1級)頻出語。
河梁之吟 かりょうのぎん
人に別れを告げるときの詩。人を見送る時の詩。人を見送っては詩のところで別れを告げるときの詩という意味。漢の李陵が、匈奴の支配する地方で親友の蘇武と別れるときに、うたった詩の一節にもとづく。
河梁之別 かりょうのわかれ
親しい人を送るときの別れがたい気持ちのこと。訣別すること。送別のこと。もとは人を見送って橋の上で別れる意。漢の悲劇の名将 李陵と蘇武とが匈奴の地で別れるとき、李陵が詩のなかに「手を携えて河梁に上がる」と歌った絶唱に基づく。旅立つ人を見送ること。
迦陵頻伽 かりょうびんが
仏教で雪山または極楽にいるという想像上の鳥。妙なる鳴き声を持つとされることから、仏の音声の形容ともする。その像は、人頭・鳥身の姿で表すことが多い。
臥竜鳳雛 がりょうほうすう
才能はあるのに、機会に恵まれず実力を発揮できないもの、また、世に隠れたまだ世に出ていない英雄、賢者のたとえ。三国時代、司馬徽が諸葛亮(しょかつりょう)を臥竜にたとえ、龐統(ほうとう)を鳳雛にたとえたことから。
華麗奔放 かれいほんぽう
きわめてはなやかで思うままに振る舞うこと。
寡廉鮮恥 かれんせんち
心が清らかでなく恥知らずなさま。節操がなく恥を知らないさま。カレンでもセンチでもない。廉すくなく恥すくなし。
苛斂誅求 かれんちゅうきゅう
租税などをむごくきびしくとりたてること。(1級)頻出語。
餓狼之口 がろうのくち
危険や困難のあること。または強欲で乱暴な人。
夏炉冬扇 かろとうせん
夏の火鉢に冬の扇の意で、時機にあわない無用の事物のたとえ。「六日の菖蒲,十日の菊」の類。君主からの愛情や信用を失ったものや恋人に捨てられた女性のことなどを指す場合もある。夏鑪冬扇とも書く。(1級)
川瀬餓鬼 かわせがき
溺死者のために、川のほとりや舟の中で行なう供養。施餓鬼会(法会)のこと。
銜哀致誠 がんあいちせい
心底から哀しむ気持ちと誠の念を持って死者を弔うこと。(1級)
簡易軽便 かんいけいべん
手軽で便利なこと。また、礼儀作法などにうるさくないこと。
敢為邁往 かんいまいおう
目的に向かって困難をものともせず、自ら思い切って、まっしぐらに進んで行くこと。
含飴弄孫 がんいろうそん
飴をなめながら、孫をあやすの意。 老人がのんびりと平和な隠居生活を送ること。
間雲孤鶴 かんうんこかく
隠者の自由な生活。
閑雲野鶴 かんうんやかく
世俗に拘束されず、自由にのんびりと暮らすたとえ。また、自適の生活を送る隠士の心境のたとえ。大空にゆったりと浮かぶ雲と、広い野にいる野生のつるの意から。
含英咀華 がんえいしょか
優れたところを口に含み、内に包まれている美しさをかみ締め、ゆっくり味わうこと。転じて、優れた文章の精髄の部分を良く味わって、心にとどめること。(1級)
檻猿籠鳥 かんえんろうちょう(1級)
自由を束縛されて、思い通りに生きられないもののたとえ。かごの中に閉じ込められた鳥と、おりに閉じ込められた猿の意から。
鑑往知来 かんおうちらい
往をかがみとして来を知る。過去のことをよく参考にして将来を展望し、見通しを立てる。
感恩戴徳 かんおんたいとく
心からありがたく思って感謝感激するさま。恩に着て敬愛の念を持つこと。
韓海蘇潮 かんかいそちょう
唐の名文家韓愈の文章は広大な海のようにおおらかであり、一方、北宋の名文家蘇軾の文章は、海の潮のように起伏が激しく動的であること。
感慨悲慟 かんがいひどう
非常に悲しみ嘆くこと。
感慨一入 かんがいひとしお
いちだんと感慨(かんがい)が深いこと。
感慨無量 かんがいむりょう
深く身にしみて感じ、言葉に尽くせないほど、しみじみとした気持ちになること。感慨がはかり知れないほど深く強いこと。感無量。頻出語。
扞格齟齬 かんかくそご
意見などが食い違うこと。互いに相手を受け入れないこと。捍格齟齬とも書く。
干戈倥偬 かんかこうそう
戦争に明け暮れ、休む暇が無いこと。「干戈」は、盾と矛、転じて戦争、「倥偬」は、忙しいこと。(1級)
鰥寡孤独 かんかこどく
妻を失った男、夫を失った女、親のない子、子のない老人。寄る辺ない身の上。律令制において国家による救済対象とみなされた。いずれも身寄りのない寂しい者の意。(1級)
轗軻数奇 かんかすうき
人の不運なようす。
干戈騒乱 かんかそうらん
戦争などの騒ぎが起こって、世の中の秩序が乱れること。
閑花素琴 かんかそきん
静かに美しく咲いた花と、装飾のない簡素な琴。閑静な春の雰囲気を醸し出すもののたとえ。
含牙戴角 がんがたいかく
牙 ( きば ) や角を持つ獣。
頷下之珠 がんかのしゅ・がんかのたま
黒色の竜のあごの下にある珠。危険を冒さなければ得られないもののたとえ。(1級)
轗軻不遇 かんかふぐう
すぐれた才能を持ちながら、世に受け入れられないこと。または、物事が思い通りにいかず、地位や境遇に恵まれないこと。(1級)
緩歌縵舞 かんかまんぶ
緩やかに歌い縵やかに舞う。長恨歌. 玄宗皇帝と楊貴妃との関係を恩愛の物語として歌いあげた白居易の詩の一節。
侃侃諤諤 かんかんがくがく
正しいと思うことを堂々と主張し盛んに議論をするさま。議論の盛んなことの形容。また、はばかることなく直言するさま。侃諤。(1級)頻出語。
観感興起 かんかんこうき
目に見て心に感じ、感動して奮い立つこと。
関関雎鳩 かんかんしょきゅう
夫婦仲がむつまじいこと。 関関は鳥の和やかに鳴く声、雎鳩はみさごのことで夫婦仲がよいとされる。
官官接待 かんかんせったい
公務員同士の接待。多くは地方自治体の役人が補助金の決定権を持つ中央官僚に対して公費すなわち血税を用いてもてなしを行ったもの。
間関流離 かんかんりゅうり
たびたび苦難にあい諸方を放浪すること。
歓喜抃舞 かんきべんぶ
喜びのあまり手を打って舞うの意。 大喜びすること。狂喜乱舞。(1級)
緩急剛柔 かんきゅうごうじゅう
寛大に接したり、厳しく接したり、時には頑固に、時には柔和に接すること。相手に対して、適切な対応が自在にできること。
緩急自在 かんきゅうじざい
状況などに応じて早くしたり遅くしたり、緩めたり厳しくしたりと思うままに操れるさま。物事を自由自在に操ること。頻出語。
汗牛充棟 かんぎゅうじゅうとう
蔵書の非常に多いこと。転じて、多くの書籍。家の中に積み上げれば棟にまで届く高さとなり、車に載せて牛に引かせれば牛が汗を流すほどに書物がある意。頻出語。
管窺蠡測 かんきれいそく
非常に見識が狭いこと。管窺は管を通して天を見ること。蠡測は、ほら貝(一説ひさご)で海の水を測ることで、きわめて狭い見識で大事を測ることのたとえ。(1級)
歓欣鼓舞 かんきんこぶ
大喜びする様。にぎやかに、息をはずませ、鼓をたたいて舞う歓喜のさま。
艱苦奮闘 かんくふんとう
艱難や辛苦に耐え、奮闘すること。 頑張って困難を乗り越えること。
甘言蜜語 かんげんみつご
相手の気を引いたり、取り入ったりするための甘い言葉。おせじ。蜜語は蜜のように甘い言葉。男女の甘い語らいにもいう。
頑固一徹 がんこいってつ
自分の意見や考えなどを強情に押し通すこと。 またそういうかたくなな性格のこと。良い意味に使えば、最後まで自分の考えを曲げない信念の人。悪い意味だと融通の利かない不器用な堅物。
眼光炯炯 がんこうけいけい
目がきらきらと鋭く光るさま。すべてを見透かしているようで、人を圧倒する目のこと。(1級)
顔厚忸怩 がんこうじくじ
あつかましい顔にもなお恥じる色が現れる。
眼光紙背 がんこうしはい
眼光紙背に徹する。書物に書いてあることを、表面だけでなく真意まで見抜く、文面の奥にある深い意味まで理解すること。
眼高手低 がんこうしゅてい
目標は高いが実力が足りないこと。または、批評するのは上手いが、実際に自分で行う能力がないこと。
寒江独釣 かんこうどくちょう
雪の降る冬の川で一人釣りをすること。また、その人の姿。多く画題となっている。
含垢忍辱 がんこうにんじょく・がんくにんじょく
じっと恥辱を堪え忍ぶこと。
酣紅爛紫 かんこうらんし
美しく染まっている赤や紫の色。色とりどりの秋の木の葉の形容。酣はたけなわ、爛は十分に熟したこと。真っ盛りのこと。
換骨羽化 かんこつうか
羽が生えて仙人となること。「換骨」は、神仙術で、凡骨を換えて仙骨とすること。「羽化」は、人体に羽を生じて仙人になること。
換骨奪胎 かんこつだったい
先人の詩文や文章の作意・形式を取り入れながら、独自の工夫を加えて新しい作品として作り上げること。もとは良い意味。最近は、単なる「焼き直し」「模倣」「二番煎じ」といった意味で使われることも多いが、これは本来誤り。頻出語。
冠婚葬祭 かんこんそうさい
古来の四大礼式。元服=冠と婚礼=婚と葬儀=葬と祖先の祭祀=祭のこと。人が生まれてから亡くなり、その後に行われるものまで含めた家族的催し物全般を指す言葉である。
翫歳愒日 がんさいかいじつ (かいは環境依存文字で掲の手偏をりっしんべんにしたもの。)
何もしないで怠惰な月日を過ごすこと(1級)
寒山枯木 かんざんこぼく
ものさびしい山と枯れた木々。冬枯れのさびしい風景のたとえ。
寒山拾得 かんざんじっとく
唐代中期の寒山と拾得の二人の高僧。二人とも奇行が多く、詩人としても有名。
甘酸辛苦 かんさんしんく
人の味覚のこと。この順番に味覚は発達する。
岸芷汀蘭 がんしていらん (しは環境依存文字で草冠に止。)
水辺で、草花が香り高く咲き乱れている様子。(1級)
含沙射影 がんしゃせきえい
こそこそと誹謗中傷する。名指しはしないが、それとなく悪口を言う。ひそかに人を陥れる。
感情移入 かんじょういにゅう
自分の感情や精神を他の人や自然、芸術作品などに投射することで、それらと自分との融合を感じる意識作用。
顔常山舌 がんじょうざんのした
舌を切られるようなひどいめにあっても、主君への忠誠を尽くすこと。唐の安史の乱のとき常山を守っていた顔杲卿は安禄山に捕まった後、臣従を求められたが、逆に安禄山を罵ったので舌を抜かれて殺されたという故事から。
寒松千丈 かんしょうせんじょう
松は厳しい冬の寒さにもめげず、緑の葉をつけて岩の上に毅然とそびえる。節操の堅いこと。
含笑入地 がんしょうにゅうち
安心大悟して死ぬ。笑いながら、ゆうゆうと死んで土に帰っていくということ。
干将莫邪 かんしょうばくや
春秋戦国時代の名剣、もしくはその剣の製作者である夫婦の名。
旰食宵衣 かんしょくしょうい (かんは環境依存文字で日干。)
夜がまだ明けきらぬうちに起きて衣服を着け、夜遅く食事をとること。天子が政治に精励することをいう。
関雎之化 かんしょのか
夫婦の仲がむつまじいこと。 家庭が平和なこと。夫婦が仲よく、礼儀正しく円満な家庭生活のたとえ。(1級)
閑人閑話 かんじんかんわ
これという用のない閑人(ひまじん)の無駄話。
玩人喪徳 がんじんそうとく
人を軽んじて侮ると自らの徳を失うことになるということ。 本当に重要なところを見失う意。
寛仁大度 かんじんたいど
心が広くて情け深く、度量の大きいこと。
奸人之雄 かんじんのゆう
悪人の中のかしら。
韓信匍匐 かんしんほふく
韓信の股くぐり。遠大な志を持つ者は、目先の屈辱には耐えなければならないということ。韓信が若いころ、町の若者に挑発され、屈辱に耐え若者の股の下をくぐったが、後に名将として馳せたということから。(1級)
甘井先竭 かんせいせんけつ
才能があるものほど、その才能がはやく衰えやすいこと。また、才能をひけらかすものは、他のものよりも先に災難にあうこと。(1級)
坎井之蛙 かんせいのあ
井の中の蛙。広い世間を知らず、狭い見聞しかないこと。(1級)
干戚羽旄 かんせきうぼう
武を象徴とする舞踊と文を象徴とする舞踊。その舞踊で手にする武具文具。(1級)
冠前絶後 かんぜんぜつご
ずばぬけてすぐれている形容。また、非常に珍しいことの形容。今までで最高であって、これからもないであろうという意から。「冠」はかんむりで、人の一番上につけることから、最高にすぐれている意。略して「冠絶」ともいう。
勧善懲悪 かんぜんちょうあく
善事をすすめ、悪事をこらしめること。テレビ時代劇、ヒーローもの、刑事物などの主なテーマとなるもの。頻出語。
完全燃焼 かんぜんねんしょう
最後まで燃え尽きること。十分に力の限りを尽くして事に当たることのたとえ。
渙然氷釈 かんぜんひょうしゃく
氷が解けるように疑問や迷いが解けてなくなこと。
完全無欠 かんぜんむけつ
欠点や不足がなくて、非のうちどころのないこと。
簡素清貧 かんそせいひん
飾らず質素で、貧しいながらも心清らかであること。
官尊民卑 かんそんみんぴ
官吏や国家に関係する物事を尊び、民間の人や物事をそれに服従するものとして軽んじること。
冠帯之国 かんたいのくに
礼儀に厚い国。
肝胆相照 かんたんあいてらす
互いに心の底を打ち明けて話すことができる間柄。
邯鄲学歩 かんたんがくほ
他人の真似をしようとした結果、真似ができないどころか、本来の自分の姿や方法までも忘れてしまうこと。邯鄲は戦国時代の趙の都。都会に出てきた田舎の学生が、都会人の真似をしようとして失敗し、帰郷するころには、もともとの歩き方を忘れ、這って帰ったという故事から。
寒煖饑飽 かんだんきほう
寒さ、暖かさ、飢え、満腹といった日常生活の苦しみや楽しみのこと。苦楽と同意。
肝胆胡越 かんたんこえつ
見方によっては、近い関係のものも遠く、また異なったものも同じに見えるということ。
肝胆相照 かんたんそうしょう
かんたんあいてらす。互いに心の底を打ち明けて話すことができる間柄。意気投合。
肝胆楚越 かんたんそえつ
見方によっては、近い関係のものも遠く、また異なったものも同じに見えるということ。
邯鄲之歩 かんたんのあゆみ・かんたんのほ
むやみに自分の本文を捨てて他の行為をまねるのは失敗に終わるということのたとえ。昔、燕の国の寿陵の少年が趙の都、邯鄲に行き、その都人の歩きぶりをまねたが、まだ十分に学ばないうちに燕に帰ったので、都風の歩き方もできず、自分の歩き方も忘れて這って帰ったという故事。
邯鄲之夢 かんたんのゆめ
人の世界での繁栄は儚いということのたとえ。または、人の人生が儚いことのたとえ。 唐の盧生という人が、旅の途中の邯鄲の町で、道士から出世が叶うという枕を借りて寝ると、出世して財力や権力を手に入れる夢を見た。目が覚めると、宿の主人に頼んでいた、粟のかゆが出来上がっていないほどのわずかな時間しか過ぎていなかったという故事から。(1級)
簡単明瞭 かんたんめいりょう
分かりやすくはっきりしていること。
涵蓄淵邃 かんちくえんすい
じゅうぶんに深く研究すること。含蓄のあること。
奸智術策 かんちじゅっさく
腹黒い策謀。悪知恵と陰謀。また、よこしまで邪悪な考え。
奸智術数 かんちじゅつすう
腹黒い策謀。悪知恵と陰謀。また、よこしまで邪悪な考え。(1級)
管中窺天 かんちゅうきてん
管の中から天をうかがうの意。視野や見聞の極めて狭いことのたとえ。
管中窺豹 かんちゅうきひょう
見識の非常に狭いたとえ。 管の穴から豹を見る意で、すなわち豹の体の模様の一部しか目に入らないこと。逆に一斑全豹と同じく、観察したほんの一部分からでも物事の全貌を推し量ることができる、という意味にも使われることもある。
管仲随馬 かんちゅうずいば
聖人の知恵を借りることのたとえ。 また、先人の経験を尊重することのたとえ。 春秋時代、名宰相といわれた管仲が、戦いの帰り道に迷ったとき、 一度通った道を覚えているとされる老馬を放ち、 そのあとに従い道を見出すことができた故事から。
眼中之釘 がんちゅうのくぎ・がんちゅうのてい
自分に害をなすもののたとえ。邪魔者、いやなやつ、憎らしい人などのたとえ。眼の中の釘(目の中の障害物)の意から。
眼中無人 がんちゅうむじん
何物も恐れるもののないさま。おごりたかぶって人を人とも思わず、まったく問題にしないさま。
歓天喜地 かんてんきち
天に向かって歓び,地に向かって喜ぶ意から、大喜びすること、その様子。欣喜雀躍。手の舞い足の踏む所を知らず。
旱天慈雨 かんてんじう
日照り続きのときに降る、恵みの雨。待ち望んでいた物事の実現、困っているときにさしのべられる救いの手にたとえる。干天慈雨とも書く。(1級)
撼天動地 かんてんどうち
天地をゆり動かすこと。転じて、活動の目ざましいこと。大事業などにいう。また、音声が非常に大きいことのたとえ。(1級)
観天望気 かんてんぼうき
天を観察し、気を望む。天気を観望すること。予報官より、海辺の漁師のほうが、よく当てる場合がある。
甘棠之愛 かんとうのあい
立派な為政者に対する国民の敬愛の情が深いこと。周の召公は善政を敷いたので、人々は召公がその木陰で休んだ甘棠の木を大切にして、長くその徳を慕ったという故事から。(1級)
甘棠遺愛 かんとうのいあい
善政を行う人に対する人民の思慕の情が深いこと。周の召公は善政を敷いたので、人々は召公がその木陰で休んだ甘棠の木を大切にして、長くその徳を慕ったという故事から。(1級)
貫道之器 かんどうのき
文章をいう。
関東八州 かんとうはっしゅう
相模・武蔵・安房・上総・下総・常陸・上野・下野の8カ国の総称。関八州。
環堵蕭然 かんとしょうぜん
家が非常に狭く、みすぼらしくさびしいさま。(1級)
環堵之室 かんとのしつ
四方それぞれ一堵の小室。狭い住居。
艱難辛苦 かんなんしんく
困難な状況に苦しみ悩むこと。(1級)頻出語。
艱難多事 かんなんたじ
難儀で、面倒なことの多いこと。
奸佞邪智 かんねいじゃち
心がひねくれて、ずるがしこく立ち回ること。またその人。(1級)
感応道交 かんのうどうこう
仏と人間の気持ち、また教える者と教えられる者の気持ちが通じ合うこと。衆生の機根と仏の応化が相互に通じて融合することをいう。広義では、身近な人と分かり合うことを指していう場合もある。
肝脳塗地 かんのうとち
むごたらしい死にざまや殺され方のこと。また、忠誠を誓って、どんな犠牲も惜しまないことのたとえ。死者の腹から内臓が飛び出し、頭が割られて脳味噌が出て泥まみれになっているさま。
看破紅塵 かんぱこうじん
浮き世を見限る。俗世間に愛想をつかす。また俗世から逃避すること。紅塵は俗世のたとえ。
汗馬刀槍 かんばとうそう
戦場において、馬に汗をかかせて骨を折り、刀ややりを使って戦い、戦功をたてること。
汗馬之功 かんばのこう
戦功。馬を乗り回して取った功績の意。
汗馬之労 かんばのろう
戦場で馬に汗をかかせて走って立てた手柄。軍功。転じて物事をまとめる時に奔走した苦労をいう。
韓范欧富 かんぱんおうふ
北宋の名臣、韓琦・范仲淹・欧陽修・富弼の四人のこと。
銜尾相随 かんびそうずい
細い道で横に並んで進めないため、一頭ずつ縦に並んで進むこと。 延々と切れ目なく進んでいるさま。 (1級)
韓悲白楽 かんびはくらく
韓愈(かんゆ)には悲観的な詩作が多く、白楽天(白居易)には名前のとおり楽天的な傾向の詩が多いということ。
勧百諷一 かんぴゃくふういつ(1級)
百の華美を進める一方、一の節約をそれとなくいさめるの意。益少なく害が多いこと。とくに悪影響を与える事が多い言葉や文章についていう、
干舞羽舞 かんぶうぶ
夏の禹王が始めたという舞楽。干はたて、武の舞に用い、羽は鳥の羽で文の舞に用いた。これを演奏したところ苗族(雲南方面の未開人)も帰順したという。
玩物喪志 がんぶつそうし
無用なものを過度に愛玩して、本来の志を見失ってしまう意で、枝葉末節なことにこだわり、真に学ぶべきことや学問の本質を見失うこと。また、自分の好みで、珍しいものなどを過度に愛好して正しい心を失うこと。
感孚風動 かんぷふうどう
人の心を感動させ、感化すること。
間不容髪 かんふようはつ
間、髪を容れず。間髪を入れず。すぐにということ。非常に差し迫ったさま。髪の毛一本もいれられないほど事と事の間にすきまがないこと。
感奮興起 かんぷんこうき
心に深く感じて奮い立つこと。
韓文之疵 かんぶんのきず・かんぶんのし
自己の説に矛盾があること。唐の韓愈が「孟東野を送るの序」の文中に矛盾する二説を述べていることから。
緩兵之計 かんへいのけい
決戦を先延ばしにして、時間をかせぐ戦法。引き延ばし策。
完璧帰趙 かんぺききちょう
璧を損なうことなく趙へ持ち帰る。史記・藺相如列伝。趙の恵文王が和氏の璧を手に入れた事を聞いた秦の昭王が申し出た、城と璧を取り替えようとの話し合いに趙王の使者となった藺相如の故事から。完璧の語源。
管鮑之交 かんぽうのまじわり
互いによく理解し合っていて、利害を超えた信頼の厚い友情のこと。きわめて親密な交際のこと。春秋時代、鮑叔牙は管仲と若いときから仲がよく、仲を斉の桓公かんこうに推挙した。そのときの故事から。(1級)
含哺鼓腹 がんぽこふく
人々が豊かで、太平な世を楽しむたとえ。食べ物を口に含み、満腹になって腹つづみをうつ意から。(1級)
官民格差 かんみんかくさ
官吏と民間人の間に差や開きがあること。
頑迷固陋 がんめいころう
かたくなでものの道理がわからないこと。考え方に柔軟性がないこと。かたくなで理非をわきまえず、見聞が狭く、古いことにとらわれること。頑迷固陋とも書く。(1級)
簡明率直 かんめいそっちょく
飾りけがなく、簡潔でわかりやすいこと。
頑冥不霊 がんめいふれい
頑固で無知なこと。また、そのさま。
簡明扼要 かんめいやくよう
簡潔明快で要を得る。簡にして要点を得て、よく筋道が通って理解しやすいこと。
顔面蒼白 がんめんそうはく
顔面が真っ青になること。 何か極度のショックを受けたとき、極度に体調が悪化した時に血の気の引いた状態を指す。
慣用手段 かんようしゅだん
なれた仕方。いつもの手。常套手段。
歓楽哀情 かんらくあいじょう
歓楽極まりて哀情多し。あまり遊び過ぎてうつつを抜かしているとかえって悲しくなってくるものであるということ。楽しさも極めるとむなしいものであること。
冠履転倒 かんりてんとう
物事の価値や人の地位などが上下逆になっていて、秩序が落ち着いていないこと。本来頭にかぶるべき冠を足につけ、足にはくべき履を頭にかぶる意から。
冠履倒易 かんりとうえき
人の地位や立場、また、物事の価値が上下逆さまで秩序が乱れているさま。
韓柳李杜 かんりゅうりと
韓愈・柳宗元・李白・杜甫。ともに唐代の文学者。韓・柳は文に長じ、李・杜は詩に長じている。
頑廉懦立 がんれんだりつ(1級)
(高潔な師に接すると)頑固で欲張りな者も改心して私欲がなくなり、心が清くなり、だらしない臆病者も勇気を奮い起こすこと。
閑話休題 かんわきゅうだい
文章が余談に走っているとき、それをやめて、話を本筋に戻す際に、接続詞的に用いる語。それはさておき。よだんをもどして。あだしごとはさておき。